彼は高嶺のヤンキー様(元ヤン)




「ええ!?フジバラさん・・・・!?」



(瑞希お兄ちゃんが怒ってた相手は、私じゃなくてフジバラさんだったの???)



混乱していれば、周りがさらにややこしいことを言う。



「瑞希って言うか、俺らもだよ。凛た~ん?」

「烈司さん!?」


「そうよ、あわてん坊さん!あたしが凛ちゃんを怒るわけないじゃない!?」

「つーか、俺らがムカついてんのは、オメーの真横にいるおっさんだ!凛助!!」

「ヤクザ顔にはピッタリの、趣味の良いスーツで着こなしている中年のことだ。」


「烈司さん、モニカちゃん、百鬼さん、獅子島さん・・・・」



口々に言うセリフは、私の隣にいる藤原虎次郎に向けられていた。

瑞希お兄ちゃんの両目が・・・いや、瑞希お兄ちゃんを含めた10個目が見ていたのは私じゃない。



「フジバラさんを・・・!?」



私の隣のヤクザの様なおじさんを、彼らはニラんでいた。

初めて見る、全員が一緒に怒っているシーン。



「凛が全然帰ってこないはずだぜ!!まさか、フジバラのジジイに捕まってるとはよ!」

「へ?」

「そうよそうよ!凛ちゃん、無事!?フジバラのおじんとなんで一緒なの!?おじん、凛ちゃんに何したのよ!?」

「凛たん、ナンパする相手は考えようぜ。つーか、この場合は、フジバラの爺からナンパしてきたってことだよな?」

「馬鹿者め、凛道。知らん大人と行動を共にするな。よりによって、最悪のジジイを選ぶとは・・・・!」

「わはははは!バラ肉!まだ生きてんのかよ!?やっぱ、悪運強い奴はくたばりにくいよなぁ~・・・・!!?」

「ええ!?ちょ、ちょっとみなさん!?」



瑞希お兄ちゃんの後に続くように、我先にとこちらへ向かってくる先輩方。



「み、瑞希お兄ちゃんも、みなさんも・・・フジバラさんとはどういう関係で~?フジバラさん・・・!?」




不機嫌そうな5人を見た後で、横の人に話しかける。






「ジジイは言い過ぎだろう。」





これにフジバラは、ハードボイルドな口調で告げる。