彼は高嶺のヤンキー様(元ヤン)



「そっくりだぜ?背丈と体つきは、陽翔の方がしっかりして男らしいがな。陽翔も手の付けられない問題児だったが、瑞希に出会ってからまるくなった。瑞希おのおかげでマシになった。」

「瑞希お兄ちゃんのおかげで・・・?」

「ああ。だから、瑞希が引退する時は、恩返しの意味で2代目総長にエントリーした。瑞希の方は、最初から自分達の代で解散させるつもりだったから断ったが・・・」



そこまで話すと、一度言葉を切ってから告げる。



「馬鹿な子ほど可愛いっていうから・・・陽翔たちが自分達の力だけでやってけるのを条件に、チームを引き継がせたんだ。0から瑞希達がチームを始めたように、可愛い子には苦労させろってやつをしたかったのかもしれねぇけどな。」

「その結果、お亡くなりになったんですよね?」

「ストレートに言うなよ。」



シミジミしながら言うフジバラに、ムカムカしながら言えば、苦笑いされる。



「結果的に、陽翔は瑞希に迷惑をかけた。悪いガキだってことだよ。」

「悪いって・・・それは言いすぎじゃないですか?」

「なんだよ?陽翔が嫌いじゃなかったのか、4代目?」



私の言葉に、片眉を吊り上げながら聞いてくる藤原。




「嫌というか・・・困った人だとは思いますけど・・・」




瑞希お兄ちゃんに、嫌な思い出を作ったと言う意味では、好きじゃないけど――――――




「伊吹陽翔さんが命を落とした原因が、彼だけにあるとは思えません。」



(そう。龍星軍の看板を狙ってきた奴らや、殺した奴が一番悪い!)




そう思って答えたら――――――――



「じゃあ、言ってやれ。」

「え?」

「あいつらに、陽翔が死んだのは陽翔だけの責任じゃないって教えてやれよ。」




前方を、指さしながらおじさんは言う。

それで気が付く。





「凛!?」

「瑞希お兄ちゃん!?」





いつの間にか、伊吹陽翔さんのお墓の側まで戻っていた。