彼は高嶺のヤンキー様(元ヤン)



「4代目は、超ブラコンだって聞いたが・・・・・ブラコン過ぎるだろう?」

「4代目?ブラコン?誰のことですか??」

「お前だよ!お前のことしか話してねぇーよ、凛道蓮!」

「わかってますよ。いいから、あなたも名前を言いなさい。」

「はああ!?」




怒る相手に、冷静な顔と声で私は言った。




「僕だけ名乗らせておいて、自分は言わないって・・・それが善良な大人のすることですか?良い大人の見本ですか?」


「お前が名乗ったのは、偽名だろう!?くそ!・・・・フジバラだよ。」

「ふじばら?」


「漢字は、どこにでもある、誰でも読める『藤』と『原』の藤原!読み方が、『ふじわら』じゃなくて、『フジバラ』だ。藤原虎次郎(ふじばらこたろう)。それがおじさんの名前だ。」




そう言うと、私の荷物を持ちなおすフジバラさん。




「ふじばら・・・・藤原(ふじわら)を『フジバラ』と読むんですか?珍しい苗字ですね・・・?」

「10人中10人が、『ふじわら』って呼ぶけどな。珍しいなら、お前らってそうだろう?『凛道』なんざ、なかなかある名前じゃない。」

「ああ、はい。そうかもしれませんね~」


ため息交じりで言うおじさんの言葉を、適当に流しながら答える。



(成り行きで名乗った名前だもん・・・なかなかないよ。)




〔★成り行きで名乗ることも、なかなかない★〕




「まったく、ふてぶてしいったらありゃしなねぇー!お前のそういうところ、陽翔とダブるぜ。」

「伊吹陽翔・・・・さんのこと、ですか?」

「まぁ、お前の方が言葉づかいも正しいし、礼儀があるけどな。」




思い出しながら語るおじさんに、私は改めて質問をした。