「イギリスのダイアナ元王妃が、えらく有名だっただろう?王妃様をやめてからも、淑女の私生活の最新情報は常に更新され、国民に知れ渡ってた。それと同じなんだよ。」
「あ・・・!?」
その例えで気がつく。
「目立つ奴なら、みんなそいつの情報を得ようとチェックするだろう?本人が言わなくても、調べられちまってるからみんな知ってる。」
「そういうことでしたか・・・。」
おじさんがそう言ったのと、私達が石段を登り終わるのは同時だった。
(そっか・・・そうだよね。カリスマ的な龍星軍の2代目になった人だもん。みんな、どんな人か調べたりする・・・?)
そこまで考えってハッとする。
「あれ・・・?じゃあ、おじさんは、伊吹陽翔さんのご家族じゃないんじゃ・・・?」
「そう言うことだな。」
鼻で笑いながら言う相手、少しだけイラッとした。
そして、一番重要なことを聞いた。
「おじさん何者ですか・・・!?」
「俺の名前を聞きたきゃ、自分の名前を名乗らなきゃダメだろう?」
「う・・・」
(このおじさん、意外と口が達者!?)
相手の名前を知るには、私の名前を言わなきゃダメってこと?
(でも・・・偽名を使ってるとは言え、凛道蓮と簡単に名乗るのはちょっと・・・)
「坊主、名前は?」
「え?僕??」
お墓の中の通路を歩きながら、おじさんが私に聞いてくる。
「お前が教えたら、俺も教える。」
「えっ!?」
選択肢の決まった提案をされる。
言いたくないけど、この状況で断るのは難しい。
なによりも、瑞希お兄ちゃんに好かれていた伊吹陽翔のことが気になる。
(仕方ない・・・)
そう決めると、私はおじさんに教えた。
「僕、井上勇太と言います。」
(嘘ついちゃえ。)
〔★凛は嘘の名前を教えた★〕
「嘘ついてんじゃねーぞ!お前の名前は、凛道蓮だろう?」
「は!?なぜそれを!?」
〔★凛の嘘は見破られた★〕
〔★男は騙されなかった★〕


