「ねぇねぇ、おじさん。この時の瑞希お兄ちゃん達は、16歳ぐらい?」
「よく知ってるな?俺が見せる前に、写真で見たことがあったのか?」
「ううん、そうじゃないけど・・・」
(会ったのが、この時期だったから・・・)
そうじゃないかと思って聞いただけ。
ただ、それだけ。
「そういうおじさんこそ、瑞希お兄ちゃんとは知り合い?どういう理由で、瑞希お兄ちゃん達が写ってる写真を持ってるの?」
何気なく聞いた一言。
でも、帰ってきた返事は強烈だった。
「陽翔つながりで、知り合いだから。」
「え?」
(陽翔って・・・?)
まさか。
聞く前に、おじさんは言った。
「伊吹陽翔のことだ。龍星軍2代目総長だった男だ。」
「あ・・・!?」
(やっぱり!この人、伊吹陽翔のことを言ってる!?)
それで思わず身構える。
(何者!?このおじさん、ただの変質者じゃない!?)
「心配するな・・・」
そんな私に、おじさんは頭をかきながら言った。
「おじさんは、陽翔の墓参りに来ただけだ。」
そう言いながら、ポケットの上着から出したのは・・・
「ジュース・・・?」
どこにでも売っている、市販の炭酸飲料。
「陽翔が好きな飲み物で、死んだ日も飲んでたものだ。」
「死んだ日って・・・!?」
「瑞希、墓参りに来てるんだろう?」
「え?」
「真田瑞希達は今日、墓参りに来てるはずだ。」
初めて会ったはずなのに、はっきりと断言するおじさん。
「ど、どうして、そう言い切れるんですか!?」
怖い気持ちを抑えて聞き返せば、
「今日が、陽翔の月命日だからだ。」
明確な答えを返してくれた。
それで瑞希お兄ちゃんが、今日を選んだ理由がわかった。


