彼は高嶺のヤンキー様(元ヤン)



「そうですね・・・ライターはライターです。」

「認めたな?」

「ええ・・・よろしければ、使ってくださって構いませんよ?」

「ふっ・・・開き直るか・・・まぁいい、まずは先に、煙草を吸ってから話を~」




と言いながら、煙草を取り出して加え、私の持っていたライターを押すおじさん。



カチャン!

プス!



「あん?」




私の目の前で、ライターの火はつかなかった。

代わりに、煙草が少しだけゆれる。

ライターから煙草の先にきた振動に、おじさんは気づくことなく叫ぶ。



「な、なんだ?オイル切れか!?」

「いえ、中はしっかりつまってます。」

「はあ?火が出てないだろう?」


「火は出てないですが、中身はちゃんと出てますよ~口の部分を見てください・・・ほら?」

「へ?」



ニヤリと、バンダナで隠れた口元をゆがませる。

これにおじさんは、怪訝そうな顔でライターをのぞき。

途端に、表情が変わった。





「こ、これは!?ライターの口から出てるのは~~~~~~~~~~!?」

「つまようじでーす!」




〔★ドッキリアイテムだった★〕



「僕~未成年なんで~煙草吸えないから~カッコウだけ決めてみましたぁ~いいでしょう、ライター型のつまようじ入れー?」

「確かに、食後の一服代わりにいい感じだが~~~!でもお前、火は持ってるんだろう!?」

「ええ、まぁ・・・お墓参りですので、御線香用のマッチぐらいは。」

「それを出せ!!」

「僕は持ってないです。」

「はあ!?未成年だからとか、ぬかしやがるのか!?」

「ええ、そう言う理由で、お兄ちゃんが持ってます。『火を使う時は、俺の側で使いなさい』って、お兄ちゃんが。」

「どんだけ過保護だよ!?お前のお兄ちゃん!!」

「えへへへ~僕を大事にしてくれる自慢のお方でーす!」




歯ぎしりする相手に、ノロケながら伝える。





(そう、彼はいつだって、私に優しく~)




“いい加減にしろ!なにキレてんだ!?”



「いや・・・もう優しくしてもらえないかも・・・!」




〔★凛は現実を思い出した★〕
〔★HPが30下がった★〕