彼は高嶺のヤンキー様(元ヤン)



「つーことで、瑞希と凛が、からぶきできるように、砂利石を綺麗にしようぜ~」

「そうねん!キレイキレイしてあげなきゃ♪待っててね、凛ちゃん。」

「俺も手伝おう。そういうことで皇助。お前は、ホウキと水桶とひしゃくを返して来い。」

「はあ!?瑞希か、凛助に行かせろよ~!?」

「誰の後始末をしてると思ってるんだ。」

「そーそー!みーちゃんと凛ちゃんは打ち合わせがあるのよん!はるちゃんへのあいさつへの♪」

「つーか、陽翔の墓前で瑞希をパシらせたら、嫌われずぞオメー?」


「やかましいわっ!!テメーら、マジで俺様への扱いがひどいぞコラッ!!?」



私と瑞希お兄ちゃん以外の言葉を受け、不機嫌そうにお寺から借りたそうじ道具を抱える百鬼さん。



「くそ!俺様が行けばいいんだろう!?」

「わかればいい、わかれば。」

「皇ちゃん優しいー!」

「いつもそうだと楽なんだけどな~」

「バーロー!俺様は素直な男!言ってくるから、帰ってくるまでに、終わらせてろよ!」



吐き捨てながら言うと、再度、お墓から離れる百鬼。

そんな男に、石をじゃりじゃりさせながらお兄さんは言う。



「大丈夫か、皇助の奴?あいつの親切は、女限定だろう?もうすぐ死ぬのか?」

「きゃははは!あり得ないわよ~タンクローリーにひかれても死なないわよ~はるちゃんの前だからよ~」

「かっこつけてぇーのは、みんな同じだろう?瑞希―、凛とそこらで休んでろ。すぐ、砂利を直してやっから。」

そう言い合うと、協力して、同じ作業をするお兄さん達。




「あ、ああ。悪い・・・みんな・・・」

「・・・ありがとうございます。」




その様子を、瑞希お兄ちゃんと2人で見つめる。



(統一性のない人達が、ここまで力を合わせるなんて・・・)




「本当にみなさん・・・2代目さんのことが好きだったんですね・・・。」



数か月間の彼らを思い返し、ぼそりとつぶやく。

答えんなんて求めたわけじゃないけど・・・



「そうだ。」

「え?」



私の独り言に、私の好きな人が答えてくれた。



「陽翔・・・・・・良いやつだったから。」



私の言葉に、悪びれることなく言う瑞希お兄ちゃん。

笑みを浮かべて語る姿。

それが私には、どうしても面白くないように感じた。