彼は高嶺のヤンキー様(元ヤン)




4人で草むしりをしたこともあって、すぐに雑草はなくなった。

土の地面だけになったところで、瑞希お兄ちゃんが言った。




「墓石、洗うぞ。」

「洗うんですか!?」

「おう。水ぶっかけて、洗うんだ。」



思わず聞き返せ、軍手の土を張ら否らが瑞希お兄ちゃんは言う。



「意外と汚れてるから、まずは水桶で上から流す!」



そう言いながら、お寺で借りた水桶で組んだ水を、墓石の真上からかけた。


ザバーン!


「けっこう、豪快ですね!?」

「まぁな!その次は、スポンジとハブラシで洗うぞ。ほら、凛の分だ。」

「歯ブラシ??」



渡されたのは、新品としか言えないハブラシ。



「これを・・・使うんですか?」

(お墓掃除で、ハブラシって聞いたことないけど・・・?)



口に出さない疑問だったけど、瑞希お兄ちゃんは答えてくれた。



「そうそう。これ、かなり重要なアイテムだぜ?文字が刻まれてるところは、中の汚れが取れにくいから、ハブラシ使わなきゃダメなんだよ。」

「へぇ~そうなんだ・・・!」



そう言われると、これは便利な道具かもしれない。



〔★凛はレアアイテムを手に入れた★〕




「つーことで、俺と一緒にブラッシングだ!」



にやっと笑いながら言う瑞希お兄ちゃんの手には、色違いの歯ブラシがあった。



「ほら、こんな感じで、差し込んで~」


ゴシゴシゴシ!



お手本だと言うように、墓石に刻まれた文字の凸凹をこすった。

それで、くぼんでいた場所の苔のような汚れが落ちていく。



「すごい!墓石の歯磨きは初めてです!」


「ぷっ!歯磨きって~凛たん面白いこと言うなぁ~!?」

「感心するのもいいが、お前もするんだぞ、凛道。」

「え?そう言う烈司さんと獅子島さんは?」


「「これだ。」」



声をそろえて言う烈司さんと獅子島さんの手には、水をしみこませたスポンジがあった。



「俺らスポンジ担当。」

「じゃあ、僕と瑞希お兄ちゃんがハブラシ担当ですね!?」

「そういうこと!モニカ達が戻る前にさっさと済ませるぞ~!」

「ふー・・・・あいつら、人様に迷惑かけてなければいいがな。」



そんなことを口々に言いながら作業する。

段々と、掃除するのが楽しくなった。