彼は高嶺のヤンキー様(元ヤン)




『龍星軍』2代目総長、『伊吹陽翔(いぶきはると)』さんのお墓は、寺院墓地の真ん中あたり、日当りのいい場所にあった。

あれから、瑞希お兄ちゃんに案内されるまま、墓地の中へと移動した私達。

途中で、住職さんらしい方に瑞希お兄ちゃんがあいさつしていた。

瑞希お兄ちゃんが教えてくれたんだけど、ここは『寺院墓地』と言って、お寺さんが管理している墓地なんだって。

霊園とは違って、お墓を見る人がいなくなっても、永代供養=見る人がいなくなったら、代わりに供養を続けてくれるっていう仕組みにしてるそうです。

お坊さんも、いろいろあって大変らしいと瑞希お兄ちゃんが言っていた。

その割には、そうとは思えないほどニコニコした顔で私達を見ながら言いました。




「今日はどなたもいらしてませんので、仏様と、よくよくお話なさい。」

(お話??)


「「「「「ありがとうございます。」」」」」




首をかしげる私をよそに、瑞希お兄ちゃんを含める5人が頭を下げてお礼を言う。

俺様主義の百鬼さんと、我が道を行く問い獅子島さんが頭を下げたことで、このお坊様はすごくエライのだと思って、私も慌てて頭を下に向けた。

それから、瑞希お兄ちゃんを先頭に、問題のお墓までやって来たのですが・・・・・



「じゃあ、さっそく墓の掃除からしようぜ。」

「そうじ?」

「そうだ!」



そう言いながら、おそうじ道具セットを私達に見せる瑞希お兄ちゃん。



「まずは、敷地内の清掃だ!落ち葉&ゴミ集めをしつつ、雑草を刈るぞ。敷地内に敷(し)いてる砂利石(じゃりいし)は、ザルにあげて水洗いだ!」


「思った以上に、本格的ですね!?」




〔★瑞希の本気が発動★〕




(でも、そんな瑞希お兄ちゃんがステキ―――――!!)




〔★凛のノロケも発動した★〕




「マジなんですね、瑞希お兄ちゃん~♪」

「そりゃあ、そうだ!毎回できることじゃないからな!?俺と凛で草むしりをする!烈司と伊織が掃き掃除、モニカと皇助は砂利石洗いだ!いいな!?」

「わ、わかりました。」

「「「「了解~」」」」




瑞希お兄ちゃんの指示に、私と元ヤン4名が合意した。