彼は高嶺のヤンキー様(元ヤン)




「れーじ!モニカ――――――!用意できたか!?皇助はどうした!?」




そう言って、自分の仲間を呼ぶ。

返事はすぐに返って来た。




ドドドドドッ!!



「きゃああああああああ!!凛ちゃん来たの!?」

「うお!?」

「モ、モニカちゃん!?」

「凛ちゃん、いらっしゃぁあ~い!!」




まるで、主人を迎える犬のように・・・私の方までダッシュで近づくと、



「会いたかったわぁ!!」

「わっ!?」




キキ―!と急停止して抱きしめられた。




「はぁい、いらっしゃいのチュー♪」


チュウ♪





「へ・・・ええええええええええ!?」




良い匂いと一緒に、モニカちゃんの唇が私のほっぺにくっつく。




「モ、モニカちゃん!?なにを!?」

「あらん?グローバル化した日本でも、ほっぺにチュウぐらいは普通よぉ~?あいさつ、あいさつ♪」

「って、思ってんのはオメーだけだバカ野郎―――――――!!」


ゴンっ!!




ドヤ顔しながら言うモニカちゃんの頭に、瑞希お兄ちゃんの拳(こぶし)が落ちた。



「この色ボケ!凛にセクハラすんなって言ってんだろう!?」

「いたぁ~い!凛ちゃん、みーちゃんがいじめるわ~!」

「あ・・えっと・・・瑞希お兄ちゃん、僕は平気だから、あまり怒らないであげて・・・」



怖くもカッコいい顔をする瑞希お兄ちゃんと、涙目で言うモニカちゃんを目にし・・・つい、弱く見えた方の肩を持ってしまった。

それに、瑞希お兄ちゃんはギロッと私を見ながら言った。



「ああん!?オメー、俺の親切が気に入らねぇか!?」

「そ、そんなんじゃないよ!ただ・・・・その・・・・」

「それ以上の害はないから許すと判断してるんだろう?」


ゴンっ!


「あん!?いったーい!」

「だったらするな、愚か者。」

「獅子島さん!?」



そう言って、私をフォローし、モニカちゃんをハードカバーの文庫本で叩いたのは眼鏡の先輩。



「瑞希、挨拶ぐらい許してやれ。どうせ、凛道は『真田瑞希命』だから、モニカなんぞに関心など持たんだろう。」

「なっ!?」

「お、俺命!?」

「つーか、あたしが眼中にナシって失礼よ~!?」



本心を見抜かれ、ドキッとする私とびっくりした顔をする瑞希お兄ちゃんと、キィー!と言って怒るモニカちゃんに、元副総長は告げる。



「そうだろう?本人たちよりも、周囲の方がよく分かっているということだ。」

「ぶっはっはっはっ!イオリン、わかってんじゃんか~!?」



ふんと鼻を鳴らしながら言う獅子島さんに、同意の声が響く。



「心配しなくても、誰も瑞希の凛たんを取りやしねぇーよ。」

「烈司さん!?」

「烈司!」



言ったのは、ヘビースモーカーのお兄さん。

その手には酒瓶を抱えていた。