彼は高嶺のヤンキー様(元ヤン)




「よぉ・・・残ってるのは、赤中の『羅漢』と円城寺の『爆裂弾』だけだろう。」

「もう、残り20分切ったぜ?大河の奴来るのかよ?」

「ほとんどが、大所帯の庄倉らの『羅漢』にやられたからな・・・」

「さっき、待ち流してる奴が知らせてきたけど、円城寺のところのカンナが町中暴走してるってよ。」

「マジ?もしかして、円城寺行方不明?」

「じゃあ、来れないのか・・・?」




ヒソヒソと話す野次馬の声。

俺の代わりに悠斗が舌打ちしてくれた。




(カンナがオトリになってくれてんなら、さっさと来い大河!あにしてやがんだ・・・!?)





俺達と庄倉の一騎打ちと言えた闘い、多くのヤンキー達が参加した。

それだけ、『龍星軍』の看板は魅力的で、少年の夢が詰まっていた。

負ける気はないが・・・




(『羅漢』は、赤中でも特に性質の悪いヤンキーが必ず入るチーム・・・無茶な校外活動をする部活動をしている奴らの塊。全校生徒から選ばれた者達が加盟するだけあって、数も半端ない・・・100はいるのか?)




それに対して俺達は・・・・



(一桁しかいないからな・・・)




昔は黒中の方が達が悪かったが、今は違う。

赤中の方がヤンキー育成校。

ヤクザや売人、半グレ予備集団になっている。






(しかも今回は、そのOBまで庄倉達に手を貸してるから、余計やりにくかった・・・)






百鬼さんだって、それは知っているはずだ。

なのに、あえて口出ししないのは・・・






(俺達を試しているからだ・・・!)





そうでなければ、脱法ハーブをしているような奴らに健全な暴力と走りを売ってきた先代達が、自分達の跡継ぎにするはずがない。







(だから頼む、大河!早く来てくれ・・・!!)






時計を見れば、約束の時間まで、15分となっていた。