彼は高嶺のヤンキー様(元ヤン)




(・・・・・くる。)




攻撃してくる。




「庄倉を瞬殺した技、俺らにも見せてくれよ~!!」




ピアスの声に合わせて、バラバラにバットを振り上げる。





「オラ!成仏しろや!!」


ヒュン!

ビュ!

ヒュウ!

ブン!




種類の違うバットが奏でる音。




「―――――――いいですよ。」




緊張と見栄と勇気で答えた。




ガキィイン!!




四方から降りてきた金属バット。


ぶつかり合う金属の音が、教室の中の修羅場に静けさを与える。




「凛っ!?」

「いやああ!凛君!」




その瞬間、女の子二人の声が重なる。

敵の胸倉掴むカンナさんと、友達と抱き合っている涼子ちゃん。

彼女達の声の後で、調子にのった声が続く。





「大当たり~!ザマーみろ!」

「完璧、脳天に入っただろう!?あははは!!」




私を攻撃した敵の声が遠くに聞こえる。




「オラオラ!地蔵になってんじゃねぇぞ!痛くて動け・・・あれ?」

「これから、オメーはリンチコースだからな!?いまさら謝っ・・・あ?」

「お、おいおい!?」

「なにそれ・・・!?」




私に武器を振り下ろした連中が聞いてくる。

調子の良い声が消え、どこか慌てている。

その様子に、楽しくなる気持ちを抑えながら答えた。





「防御。」





握った『アレ』を頭上でクロスしたおかげで、私の頭は守られた。

片も腕も、どこにもバットは当たっていない。




「な、なんだそれ!?」

「どっから出したんだよ!?」

「なんなんだよ、その武器~~~!?」




私の得物を見て、口々に言う羽柴達。

凍り付いた顔で、事態を飲み込めないでいた。

そんな彼らに代わって答えたのが―――――――




「古武道か・・・!?」

「か、可児!?」

「ありゃあ・・・警棒の・・・!?」

「大河!?」




立場は違うが、同じ不良カテゴリーの可児と円城寺君。

そんな二渡が、ハッとしたような顔をした瞬間、その声が重なる。






「「トンファーかっ!!?」」


「ピンポーン♪」






私をガン見しながら言う男2人に、見えない口元で笑った。