彼は高嶺のヤンキー様(元ヤン)



「円城寺君!僕は大丈夫だから、カンナさんお願い!」

「凛!?」

「はあ!?オメーに頼まれなくても、カンナはうちの者だから―――――――うおお!?オイ右!!」


(右!?)





突然、不自然な言い方をする円城寺君。

その瞬間、右側から不自然な風を感じたので後ろへと下がった。




ブーン!!


「わああ!?」

「チッ!はずし方か!?」


(は、はずれてよかった・・・!)





目の前でフルスイングする金属製のバットに、円城寺君が言ってくれなかったら頭を打っていたと知る。




「円城寺君、ありがとう!おかげで助かったよ!」

「礼はいいから、集中しろよ!オラッ!」




そう言って、飛びかかってきた敵を蹴る円城寺君。





「凛!すぐ、助けに行ってやるから踏ん張れ!うりゃあ!」





同じく、太めの男に回し蹴(げ)りを決めながらカンナさんが言う。



「カンナさん、無理しなくていい・・・わわ!?」

「ちょろちょろ逃げるな!」

「さっきの威勢はどうした!?」




声を発する私に、休む間もなく、たくさんのバットが襲ってくる。

どれだけバットを持ってるんだと言うぐらいたくさんの種類。

金属・木製とそろっているので、野球部じゃなければ、誰かのコレクションだと思う。

なんとか、よけていたけど、距離を詰められ、逃げるのが困難になってくる。




「ちょ、狭い!近すぎるでしょう!?」




文句を口にすれば、カンナさんがすぐに反応する。

ロン毛の敵の腕を締め上げながら叫ぶ。




「大丈夫か、凛!?オイ、汚いぞお前ら!」

「そうだぞ、オメーら!卑怯だぞ!男なら、一対一でしろよ!」




この光景に、カンナさん以外からも非難の声が上がる





「いい加減にしろ!いくら仲間でも、見過ごせないぞ!?」

「可児!?」

(え!?可児、良信?)



「やめろオメーら!」




言ったのは五分刈りの男。




「バトルロワイヤルとは言え、サシで勝負しろ!順番決めて、1人ずつでやりやがれ!」




そう言い放つと、私へ向かってくる仲間を引き留めながら怒鳴る。