彼は高嶺のヤンキー様(元ヤン)




「爆裂弾には男もいる。それなのに、なんで真っ先に女のメンバーを狙った!?」

「うっ!?それは・・・」

「円城寺君をすっとばかしてのタイマンだ、凛道連と勝負させろだ、テメーらこそ何様だ!?恥を知りやがれ!!」


「ざ、ざけんな、そんなここ、今関係あるか―――――――!?」



(あるだろう!)

「あるだろう、ボケ!」



ゴス!!



「ほげ!?」

「え?」





私が心の中で、怒鳴りつけた不良がぶっ飛ぶ。

突然のことに、何が起きたかわからなかった。





(え!?なに・・・?なにが、起きて―――――――――)


「このドアホがっ!!」





その声で、我に返る。

そう叫んだのは可児良信。

奴の足元には、カンナさんを攻撃し、私が今まで口論していた相手が倒れていた。

可児が握りしめる拳には、赤い血がついている。




「ええ!?」

(うそ!?まさか、この人、自分の味方を殴った!?)




敵であるはずの可児良信は、自分の味方を殴りつけた。

私が叩いた奴を怒っていた。





「凛、なんだよこいつ・・・!?どういうつもりなんだ!?」

「いや、僕もわかりませんよ・・・・!?」




驚くカンナさんに、私も返事に困る。

唖然(あぜん)とする私達をよそに、可児はかなりご立腹だった。

足元でうずくまっている仲間に怒鳴りつけた。




「何考えてんだテメー!女に手を出すなってのは、うちのルールだろう!?」

「ひっ!?す、すまねぇ・・・!」




怒っている。

聞えて来る内容から判断する限り・・・





「なにこの人!?意外といい人!?」




私と同じことを言っている。





「あ~そういえば・・・聞いたことある。」




そんな私の側で、呆れたような口調でカンナさんがつぶやく。




「尾村のとこには、えれーくそまじめの硬派がいるって。」

「え!?それって、もしかして・・・・!?」

「ああ。名前は確か、可児良信って言ったかも・・・」

「ヤンキーらしくないね!?」




〔★凛にそう言われては、おしまいである★〕