「義理ある尾村さんを、俺は踏みつけていたなんて!すんません、尾村さん!!俺は後輩失格だ!!」
「本当にそうですね。残念ながら、下種の極みです。」
「いいや、下種はオメーだ、凛道凛。」
ふふふと・・・笑顔で言えば、トントンと肩を叩かれる。
「なぁ~にが、可児のせいだ!?」
「え、円城寺君。」
「もとはと言えば、オメーが扉の下敷きにしたのが悪いんだろう!?」
「え!?お前がしたの!?」
円城寺君の言葉に、項垂れていた可児が顔を上げる。
私を凝視する。
「どういうことだよ、マスク坊主!?」
気まずい視線を受け、小声で円城寺君に伝えた。
「ちょ・・・困りますよ、円城寺君。ここは、流れに従ってください。」
「何が流れだよ。こんだけ目撃者いるのに、いまさら可児達だけ騙せるわけねぇだろう?」
「いや、そうだとしても~自分がやったと思い込ませることで、瑞希お兄ちゃんに無礼を働いた敵の戦力をけずるという作戦が、台無しじゃないですか!?」
「お前どこまで瑞希さん命!?テメーの慕い方は病んでるぞ!?」
「つーか、全部まる聞こえだバカ野郎!!」
「チ!これだから、中途半端に瑞希お兄ちゃんを好いてる奴は・・・!」
気が利かない円城寺君と、真実を知った可児のツッコミに、舌打ちしてから言った。
「バレてしまっては、仕方ありません。」
「この野郎!大人しそうな顔して、言うこと黒いぞ!テメーが犯人か、マスク野郎!?」
「いや、実行犯はあなたでしょう、可児さん。」
「サラッと、共犯発言してんじゃねぇぞ――――!?真犯人はお前か!?お前の差し金なのか!?」
「そうやって、人を指さすのはよくないですよ?」
人差し指を、人に向けながら言うので注意した。
そしたら相手は、額に青筋を浮かべながら叫んだ。
「うがぁぁああ!ああいえばこう言い、こう言えばああ言い!なにコイツ!?」
「こいつはこういう奴なんだよ、可児。」
可児の様子に、私の側で呆れながら言う円城寺君。


