彼は高嶺のヤンキー様(元ヤン)



「ただのもやしみたいなガキだと思って、なめてかかるとこうなるぞ!」

「円城寺君、僕もやしじゃないよ。瑞希お兄ちゃん的には、成長が早いカイワレ大根だと・・・」

「どうでもいいわっ!!のろけは後でしろ!!」

「の、のろけなんて!やだなぁ~!恥ずかしい!!」




面と向かって言われ、照れくさくなる。

思わず、その場で足踏みする。





ダン!ダン!ダン!ダダン!!


「うえ!?ぐえ!ぐえ!ぐええ!?」


「うおぃ!?だから、いたぶるなって!!」




私の足元から流れる音楽に、円城寺君が文句を言う。




「それぐれーにしろ!勝負はついた!尾村の望んだタイマンは、これで終わりだ!」



そう言うなり、強制的に尾村の上から引きずりおろす。




「でも、円城寺君!このクズから、瑞希お兄ちゃんへの謝罪と、降参の言葉を聞いてない・・・・」

「まだ言うんかい!?」

「尾村さん!!加勢に来ました!!」




そんな私達の会話に、知らない声がかぶる。

続けざまに、背後から足音が響く。




「浜田さん!尾村さんがやられたってマジすか!?」



その声に反応して見れば、部活動を抜け出してやって来たような男子生徒の集団。




「うわ~ここの野球部、校則ゆるいね?茶髪に、金髪、部分染めで・・・坊主頭じゃない。」

「阿保か!!あれは、尾村のところのリンチ部隊だバカ野郎!!」

「え!?ヤンキー集団?」




みんなバットを持っていたので勘違いしてしまったけど、野球部ではないらしい。




「なるほど・・・おかしいと思った。素振りの練習中に来たにしては、ボーズが1人しかいなわけだよ・・・・!」

「誰が野球部だ、坊主だ!?おい、こいつがLINEにのせてた凛道蓮か!?」




そう言って怒るのは丸刈りの男。




「龍星軍の四代目が殴り込みに切ったって、LINEで書き込みしてきやがるから~学食の焼きそば食うのを中断してきましたぜ!先輩方!」

「あ!?そ、そうだよ!そう!」

「聞いてくれ、可児(かに)!!」


(かに?)




変わった苗字だと思ったので、円城寺君に聞いた。