私も一瞬、同情はしたが、『あること』に気づいて慌てた。
「大変だ!!」
円城寺君を完全に2人組の男子達に預けて、自転車の下敷きになっている男の側へ行った。
「どうしよう!?大丈夫かな!?」
ボロボロの状態を見て、愕然としながら声を漏らす。
「あああ!?レンタル自転車がぁー!!すっごく破損してるっ!!」
「「そっちの心配かよ!?」」
〔★自転車の心配だ★〕
数十分前にはピカピカだった自転車は、かごが変形してボディーも傷ついていた。
変わり果てた姿に、おいおいと悲しんでいれば、おいおいと後ろから注意された。
「お前!そこは人間を心配しようぜ!?」
「だってこれ・・・一応は、借り物だから!」
「お前のじゃないのかよ!?」
「つーか、なんで自転車で現れた!?」
円城寺君の知り合いらしい2人の問いに、私は虚しい気持ちで告げる。
「だって・・・カンナさんに頼まれたわけだけど、バイク乗れないから・・・どうしようかと思ってたら、ちょうど公共機関が公園に設置して貸し出ししてる観光地と街めぐり用のレンタル自転車が見えて・・・その場で登録できたから、登録して、円城寺君を運んできたわけです。」
「地域貢献までしたのかよ!?」
「そうなりますね。」
言われてみればそうだ。
苦笑しながら言えば、彼らは大口を開けたまま、声を発しなくなった。


