「自分で冷静って言う奴ほど、荒れてんだよ!タイマンにしてもなんにしても、どーせ、おたくのとこの『先輩』からなんか言われたんじゃねぇの??『あんなガキ1人見つけられない無能共!』とでもよぉ~!?」
「うっ!?」
「ケッ!図星かよ~」
「円城寺ぃ~~~!!」
一歩、一歩、静かに近寄る。
瑞希お兄ちゃんが教えてくれた『気配を消す』という方法で足を運ぶ。
訓練のかいあってか、教室の中の誰もが私に気づかない。
気づいてないから、その会話は続く。
「チッ!そうかい、そうかい。自分のところの先輩にケツ叩かれて、手柄立てようと焦ってんのかよ?マジダセー・・・!こんなんが、うちの高校のボスかよ?凛道のこと言える口じゃねぇーじゃんか?」
「なんだと~!?」
「事実だろう、タコ!俺はオメーとあいつを比べたら、あいつの方がマシだってんだよ!常識外れでも、テメーの意志で動いてる分、あいつの方がお前より格上だって言ってんだよ!それが理解できねーのか、能無しが!」
「大河!」
私のことは、なんて言われてもいい。
我慢できるからいいの。
ヤンキー社会じゃ、新米ヤンキーで、円城寺君なんかと比べてもヤンキー度は低い。
カンナさんにだって、まだまだおよばない。
しっかりしてないから、言われるのは仕方ないけど・・・・!!
「テメー、口では無関係言いながら、凛道連のことをしっかりかばってやがるじゃねぇかっ!?」
「・・・・はあ?庇う?」
「そうだろう!その言い方・・・・完全に凛道連を認めてる言い方じゃねぇか!嘘つき野郎!」
「っ・・・・別に、認めちゃいねぇ・・・!同じことばっかり、リピートしてんじゃねぇよ。ボケたんか、先輩?」
(瑞希お兄ちゃんへの悪口は許さない・・・・!!!)
我慢できない。
(ロックオン。)
「口の利き方に気をつけろ、1年坊主!これだけ話題になってんのに顔出さねぇとこ見ると・・・・凛道連ってのは、よっぽど表に出るのが怖い小心者なんだろうな~!?ハリボテの真田瑞希が後ろにいなきゃ、何もできない無能なガキなんだろうが!」
私の目の前で動く、目障りな口。
大好きな人を悪いの言葉で評価するバカを許せない。


