外れてほしかった考えは、当たっていた。
彼だった。
まさしく、私がお弁当を届けようとしてる相手。
(・・・・いた。)
ターゲット、発見。
(円城寺大河君を・・・・)
見つけた。
(間違いなく、彼だけど―――――――!!)
「妙な噂になってるみてぇーだから、この際だから言うぜ。無関係なんだよ・・・!!」
〔★喧嘩の当事者だった★〕
初対面とは違った様子で、荒ぶる彼がいた。
最後に見た時は、血まみれだったけど、今日は出血などしていない。
骨折したと聞いていたけど、ギブスなどはしていない学ラン姿。
(よかった・・・骨折は治ったみたい。)
安心した後で、ハッとする。
いやいや。そうじゃなかった!気にすべき点がほかにある!
(なにあの子!?悪鬼って呼ばれてるの!?てか、なにやってるの!?)
「今、どういう流れになってるの・・・・!?」
その様子から目を離せなくて、彼に見つからない場所へとハイスピードで移動する。
もちろん音をたてないようにコソコソと、体をドアに張り付かせた。
「おわ!?」
「割り込むなよ、テメー?」
「り、凛君!?」
「涼子、なんなのこの中学生・・・!?」
「何で私服だコイツ?」
「ガキ、お前どこから来たんだー?」
「す、すみません!許してあげて下さい!」
私の無意識の行動に、先客の生徒達から苦情が出る。
それを呆れる佐藤さんの側で、涼子ちゃんがぺこぺこと頭を下げて謝れば、周りは舌打ちしただけで、それ以上は言わなかった。
みんな、部屋の中の様子が気になったらしく、全員の意識が私から離れた。
動いている間に進んだであろう分だけ、会話は物騒(ぶっそう)さを増していた。


