「涼子ちゃん、案内してくれてありがとう。ここまでで、いいよ。」
「え?凛君、どうするんですか?」
「いないとは思うけど・・・・教室の中を見てから、目的の人物を探しに行くよ。教室から非難した生徒が、お昼食べそうな場所ってわかる?」
「えっ!?ええーと・・・人にもよりますけど、食堂や中庭、屋上ですね・・・」
「うわーやっぱり、範囲が広いねー?ん~・・・・わかった。」
苦笑いしか出てこないけど、気持ちを切り替える。
探すしかないから、彼女に笑顔で別れを告げた。
「連れてきてくれて、本当にありがとう。じゃあね、涼子ちゃん。」
「あ!待ってください!」
お礼を言って、手を振って離れようとしたら服を掴まれ、引き止められた。
「1人で、知らない校内を探して歩くのは大変ですよ?わ、私で良かったら、付き合いますから・・・」
「え?でも、涼子ちゃん、お昼ご飯どうするの?」
「ああ、私はいいです。教室にお弁当置いてたんだけど、あれじゃあ中に入れないから・・・購買でパンを買うから。」
「え?教室の中に、お弁当があるの?」
苦笑いしながら言う涼子ちゃんに、ムッとした気持ちになる。
「・・・それはよくないね。勝手に喧嘩初めて、お弁当も取りに入らせないなんて・・・!」
「り、凛君?」
「よくないよ、涼子ちゃん!おいで、俺も一緒に取りに行ってあげるから。」
「ええ!?いいですよ!危ないから~」
「『お弁当を取りに来ただけで、邪魔はしません』って言えば、大丈夫だよ!パンだって、タダじゃないんだから~不要な出費は駄目だよ!」
「凛君。」
「大丈夫。涼子ちゃんを危ない目には合わせないから。」
相手が安心するように笑顔で告げる。
「で、でも・・・」
「行こう!」
「あ・・・!?」
ちゅうちょする相手の手を取り、歩きはじめる。
「凛君!?」
「お弁当は机に置いてるの?それとも、ロッカー?あ、この学校、教室の後ろにロッカーはついてるのかな?」
「・・・・・ついてます。でもお弁当は、机の横にかけた・・・猫のバッチがついた手さげの中ですけど・・・?」
「わかった!俺がとってきてあげるから、教室の外で待っててね?」
「っ・・・!?」
彼女に問えば、涼子ちゃんはうつむいたままうなずいてくれた。
そう取り決めると、涼子ちゃんと手をつないで4組まで向かった。


