彼は高嶺のヤンキー様(元ヤン)




「まさに、筋金入りのヤンキーだね。」

「ええ・・・12の時からグレてるって話です。」

「そっか、12の時から・・・・ん?最近、似たような話を聞いたような気が~?」

「・・・・でも・・・問題は、ここからなんです。」





首をかしげる私に気づかず、ふるえる声で涼子ちゃんは言う。





「最近その人・・・『悪鬼君』が、2年生のボスと3年生のボスにケンカを売ってるんです・・・」

「『悪鬼君』から喧嘩を?あれ・・・ヤンキー世界だと、そういうのは、生意気だからって呼び出されるのが普通じゃない?」

「いえ、1年生同士で先にそれをしちゃったんです。」

「先輩がする前に、同級生同士でしちゃったんだ・・・」

「はい・・・その結果、悪鬼君が勝ち残ってるんですよ。それも、2年の先輩の後輩の子を返り討ちにしちゃったから・・・2年のボスの吉本先輩もやる気になってしまって・・・」

「そっか・・・もう対決は避けられない状態にまでなってるんだね?」

「まるで下剋上ですよね。」





呆れながら言えば、苦笑いの涼子ちゃんが言う。





「基本的に、学校のナンバーワン・・・番長は3年生がするようになってます。例外として、強かったら、学年に関係なく番長になれます。」

「つまり、悪鬼君が目上にケンカを売ったのは、世代交代が目的・・・・?」





私の問いに彼女は首を縦に振る。





「・・・・そうだと思います。今朝聞いた話では、今日の放課後、悪鬼君は2年生のボスである吉本先輩と決闘するらしいんですよ。ただ、情報が混乱してるので、この現状を考えれば、今教室の中で・・・・」

「教室で戦ってるかもしれない、と?」

「あ、あくまで想像ですよ!」

「いや、説得力あると思う・・・」






そうじゃなきゃ、あんなに人が群がらない。

意味はわかったけど、納得したわけではない。

疑問だってある。