彼は高嶺のヤンキー様(元ヤン)



(これはどういう状況なのだろう・・・・)




「はっはっはっ!久しぶりだなぁ~瑞希―?」

「雑賀(さいが)先生こそ、相変わらずっすね。まさか、また東山高校に戻ってるとは・・・」

「おう、今年リターンしたんだ。他の奴らは元気か?」

「みんな、元気ですよ。あいつらにも教えてやろう~と!ぜってぇー雑賀先生が戻ってること知らねぇーはずだもん。」





和気あいあいと、テーブルを挟んで向かい合わせで談笑する瑞希お兄ちゃんとヤクザのような先生。





(世の中、びっくり過ぎる・・・・)





2人が話す姿を見ながら、瑞希お兄ちゃんの横でお茶をすすった。

30分前、不審者として東山高校の生活指導に捕まりかけた。

そこへかけつけた瑞希お兄ちゃんのおかげで、私は御用にならなくて済んだ。

むしろ、私を助けようとしたことで、ヤクザみたいな教師と瑞希お兄ちゃんが険悪になったように思えたんだけど・・・・





「瑞希か!?4組だった、真田瑞希!?」

「雑賀(さいが)先生!?雑賀喜明(さいがよしあき)先生じゃないですか!」

「えっ!?知り合い!?」


「知り合いも、知り合い!俺の元担任だよ~」

「なんだお前。俺の教え子の知り合いか~?」


「ええ!?」





顔見知りだった。

それも、元教師と教え子の関係。





「瑞希お兄ちゃんの恩師・・・?」

「飲み込み早ぇなぁ~正解!俺が高校3年間、担任としてお世話になった『雑賀喜明(さいがよしあき)』先生!多分今も、独身を更新中~」

「最後は大きなお世話だよ!オメーらみたいなクソガキやモンスターペアレントの馬鹿親が多いから、私生活に費やす時間がねぇんだよ!俺の自由を返しやがれ!」

「や、やくざっぽい・・・・」

「だろう~!?だから、あだ名は『組長』なんだよ~!」

「オメーは総長だっただろうが!?たくよぉ~」





そう言って怒る先生の顔は、もう怖くはなかった。