彼は高嶺のヤンキー様(元ヤン)




(どうしよう!私このまま、正体暴露コース!?)





最悪の事態が頭をよぎる。





(いやだ!カミングアウトするなら、告白する時だよ!こんなバレ方は、嫌だ!)




「離して!助けて、瑞希お兄ちゃ~~~~ん!」

「あ?『瑞希』、だと・・・・!?」






悲痛な思いで、好きな人の名前を呼んだ時だった。








「―――――なにしてんだ、コラぁ!!」



バァン!!



「ぶあ!?」

「え!?」







教師の顔面に、何かがぶつかる。






「ヘ、ヘルメット!?」


「うっ・・・おお!?もろ、鼻にぶつかったぁー!!」

「凛っ!!」





もだえる先生の手が私から離れるのと、名前を呼ばれたのは同時だった。





「凛、無事か!?」

「瑞希お兄ちゃん!?」






見れば、全速力で私の方へ向かってくる好きな人がいた。







「りんっ!!」





両手を広げながらやってくる姿に――――






「う、うわーん!瑞希お兄ちゃぁーん!」






両手を広げて、介抱された彼の胸にダイブ。





「怖かったよぉ~瑞希お兄ちゃーん!」





素早く起き上がって抱き付けば、抱きしめてくれた。




〔★凛は瑞希に甘えた★〕




「どうした凛!?なんかされたのか!?」

「うわーん!一方的な暴言&暴力を受けました~」

「マジか!?腐ってんぞ、高校教師!」





話を2割増しで言えば、目を鋭くさせる瑞希お兄ちゃん。





「この腐れが!教師が弱い者いじめしてんじゃないぞ!?」

「だれがするか!?つーか、話を盛ってんじゃねぇぞ!?」

「ああ!?やんのか、テメー!?」

「大人舐めるなよ、クソガキ!これでも俺は、閻魔の雑賀(さいが)と~・・・・」


「あれ?」

「あ?」






険悪なムードでにらみ合った瑞希お兄ちゃんと先生。

でも、お互いの顔を見た瞬間、2人とも固まる。






「瑞希お兄ちゃん・・・・どうしたの?」






心配になって声をかければ、それで瑞希お兄ちゃん達は動き出した。








「雑賀(さいが)先生っ!?」

「瑞希!?お前、真田瑞希か!?」

「え!?お知り合いですか!?」






2人の反応に、そう聞けば言われた。








「「知ってるも何も、元担任(元教え子)だよ!!」」


「そ、そうみたいですね・・・」








息のピッタリの返事に、そう答えるしかなかった。