彼は高嶺のヤンキー様(元ヤン)



瑞希お兄ちゃんが運転するバイクで、麗子さんは病院へ強制送還された。

バイクは2人乗れないので・・・・





「凛!弁当持って、先に学校に行ってろ!」





こういう時は、だれか1人が留守番役になるしかない。

いや、留守というかあぶれてしまう。





「東山高校までの道はわかるよな?」

「え、ええ・・・わかりますけど・・・」

「ババアを病院へ捨てたら、すぐに追っかける!いい子で待ってろよ。」

「ゴホゴホ!誰がババアだ、瑞希!?」





瑞希お兄ちゃんの後ろで、咳き込みながら麗子さんが怒る。





「凛ちゃん、いい子にしてんだよ~血の気の多いのは、相手にしないように!麗子さんからの忠告だ!」

「はあ・・・」

「オメーが忠告できる立場か!?じゃあな、凛!またあとでな!?」

「は、はい!」

「学校の玄関には行ったら、事務員に来た理由を言って、職員室に連れてってもらえよ!そこで俺を待ってるんだぞ、いいな!?」

「わかりました!」

「いい子にしてるんだぞー!?」


そう叫ぶと、急発進して病院の方角へ行ってしまった。





「行っちゃった・・・」






置いてきぼりで寂しかったが、瑞希お兄ちゃんのいいつけは守らなくてはいけない。





「はあ・・・お弁当届けようか・・・」





諦めもあって、東山高校へと向かう。

私がいた場所からは、バスも出ていた。

でも、瑞希お兄ちゃんとの合流時間を考えれば、歩いて行った方がいい。





(1人で、知らない学校で待ってるのは怖いもん・・・・)





しかも、見るからに高校生な私を見て、東山高校の先生方が何も言わないとは思えない。





(絶対に、『君、こんな時間に何してる?学校はどうしたの?』って聞いてくるよ・・・)





それだけはさけたかったので、高校までの長い道のりを歩いた。

もちろん、周囲への警戒も忘れない。





「だからよー」

「馬鹿!その女連れて来いよ~」

「ヤバいだろう、それ?」





学校に近づくにつれ、真昼間から学ランでぶらぶらしてる男子の集まりが目につくようになる。




(うわ~・・・昼間っから、学校サボっておしゃべりしてる。なにやってんだろうー?)




〔★周りから見れば、凛もその1人である★〕