彼は高嶺のヤンキー様(元ヤン)



「麗子さんでいいよ、凛ちゃん♪まぁそんなわけで・・・こんなあたしが学校に行くと、他の生徒や教師に映るかもしれないだろう?ガキ達は学級閉鎖で嬉しいかもしれないけど、学生を持つ親としてそれはアウトでしょう~?」

「オメーがアウトだ!凛、後で、手洗いうがいをするぞ!?」

「瑞希お兄ちゃんもですよ。あの・・・事情はわかりました。お弁当は届けますので、どうか病院へお帰り下さい・・・!」

「あははは!ゴホゴホ!拝みながら・・・ケホケホ!言うなって~きゃははは!」





手を合わせながら頼めば、咳き込みながら爆笑した。





「心配しなくても1人で帰れるよ。ゴホゴホ・・・じゃあ、頼むね・・・」





そう言うと、背を向けて私達から離れる麗子さん。





「大丈夫かな・・・あの人?」

「大丈夫だろう。大丈夫ではあるけど・・・」

「ゴホゴホ!う-ゴホゴホ!くるし・・・ゴホゴホゴホ!」





一歩進んでは、立ち止まってせき込み、一歩進んでは立ち止まる。

それを何度も繰り返し続け・・・・





「ゲホっ!ゲホッ、ゴホン!ああ・・・めまいと立ちくらみが~ゴホゴホ・・・!」

「「・・・。」」





10分経過しても、私達との距離は近いままだった。





「送った方がいいですかね・・・?」

「むしろ、はなっから、送らせる気満々だろう・・・・!?」





苦笑いして聞けば、イラッとした顔で瑞希お兄ちゃんが答える。





「あの~・・・・病院までお送りしましょうか・・・?」

「え!?優しいわねぇ~凛ちゃん!さすが、瑞希の後輩っ!」

「だから凛に抱き付くな!送ってやるから大人しくしやがれ、厚かましいおばさん!」

「あ!?だれがババアだ!?元ヤンの先輩舐めんなよぉー!?」


(やっぱり、元ヤンなんだ・・・・)





喧嘩する2人の詳しい馴れ初めが気になったが、今は争いを止める方が先。

一刻も早く麗子さんを病院へ送り返すことが大事。





(ああ・・・・瑞希お兄ちゃんとの2人きりの時間が減る・・・・!)





麗子さん同様、計画が狂ったことに1人嘆いた。