彼は高嶺のヤンキー様(元ヤン)




「なっ・・・・!!?」



(何が起こった!?)






今まで対じして奴が、机の下でつぶれている。

ぶっ飛ばそうとする前に、ぶっ飛んでしまった。

どうなったてるんだ!?と、まばたきしていれば、尾村の仲間が青い顔で叫ぶ。





「お、尾村さんしっかり!」

「マジか!?白目剥いてる!」

「尾村さん、尾村さーん!!」





駆け寄る手下達と、その光景に騒がしくなる周囲。





「嘘だろう~あの3年の餓狼(がろう)が・・・!?」

「尾村さんが一発でやらた!?」

「尾村さんが、負けちゃったぁ!?」


(・・・・負けた?餓狼(がろう)の異名を持つ尾村晴喜が・・・?)





頭では、現状を理解出来たが、あまりにも突然すぎた。

急すぎる展開に脳みそがついてこれない。

他の連中同様、俺達まで呆気にとられて動けない。

そんな瞬間だった。

その声が響いたのは。





「なんて失礼な人でしょう。」

「はっ!?」





もし、その言葉が聞こえなかったら、俺はまだ地蔵のままだっただろう。

声のした方を見れば、パンパンとズボンの汚れを払いながら立つ人影。







「リアルの真田瑞希さんを知らないクズが、堂々と評論家気取りで語ってんじゃねぇーぞ?」







そう言っているのは、華奢な体に、パンク系の服を身に着けた人物。

こもるような声なのは、口元をバンダナで覆っているせい。

口元にはバンダナ。







(嘘、だろう―――――――――――――!?)




「瑞希お兄ちゃんの悪口を言う奴は、許せません。」






涼やかな声と態度で言ったのは、あの男。








「凛道蓮!?」







瑞希さんに選ばれた、龍星軍の4代目総長。

あの夜に、別れて以来の再会。






「やあ、円城寺君。」






俺に気づくと、にこやかにあいつは言う。






「こんにちは~元気そうだね?」






目元しか見えない顔で笑いかけると、呑気な声と態度で俺へと手を振る。

これに俺達は、違った意味で固まった。