彼は高嶺のヤンキー様(元ヤン)



「瑞希お兄ちゃん、誰ですか、あの人?」

「チッ!あれは、口だけは強い浅原って馬鹿だ。」

「あさはら?」

「おい、四代目への自己紹介なら俺にさせてくれよ~!?」





私達の会話が聞こえたのか、軽く手を上げながら男は言った。





「俺は4代目『SHIELD(しーるど)』の頭してた浅原知憲だ。オメーが噂のクレージー坊やか。」

「クレージーって・・・いや、僕はノーマルですから。」





ニヤニヤする相手に、顔がゆがむのを我慢して、ポーカーフェイスに答える。





「ひゃーはっはっはっ!ノーマルだってよ!」





それで浅原という男達は爆笑した。





「真田ぁ、ずいぶん可愛いのを仕入れたじゃねぇーか?朝霧のリクエストに答えたんか?」

「俺らが何しようが、オメーらに関係ねぇだろう?とっと失せろ!」





浅原の言葉に、瑞希お兄ちゃんは不快な顔で言う。





(よくわからないけど、瑞希お兄ちゃんは、こいつのことが嫌いなのね・・・)





そう思っていたら、ジャリジャリと地面の石がこすれ合う。

見れば、浅原がこっちへと近づいてきていた。





「そうつれないこと言うなよ!聞いたぜ、毒蝮の話?お掃除したんだってなぁ~?」

「掃除したのはポリだろう?世間話したけりゃ、テメーの後輩でも呼びつけな。」

「あいにく、オメーのところの4代目と違って、俺の後輩は忙しいんだよ~オメらーみたいな無能ちゃんとは違ってよぉ~」



「「はあ?」」


(無能っ?誰が・・・!?)





瑞希お兄ちゃんを侮辱されてムッとした私と、さらに機嫌が悪くなった瑞希お兄ちゃんとの声が重なる。

そろって聞き返したことで、男はさらに爆笑する。





「うははは!いよいよ、仲良しかよ!?」

「オメーよぉ・・・俺に泣かされたくて来たんか・・・!?」

「冗談!噂の4代目を拝みに来たんだよ・・・!」





そう語る浅原と、瑞希お兄ちゃんの距離は近かった。

もちろん、私との距離も近い。

奴は、瑞希お兄ちゃんの後ろにいる私を興味津々で見てきた。