〈俺は名前を使われることがよくある。おまけに、お前らをよく思ってない連中は多い・・・!〉
〈てめぇ!庄倉ぁ!!〉
〈困るなぁ~濡れぐぬを着せるのはよぉ~・・・!!〉
〈貴様・・・!!〉
(ムカつく言い方・・・・!)
そう思う私に、羅漢の頭はとどめを刺してくれた。
〈嘘ついてんじゃねぇぞ!大河は、絶対に庄倉本人だったって言っんだよ!?〉
〈長谷部(はせべ)~〉
キレる相手を、馬鹿にするように庄倉愛雄という男が言った。
〈証拠は?〉
長谷部と呼ばれた子の発言に、庄倉本人らしい声が、堂々と宣言する。
〈俺だっていう証拠見せて見ろよっ!!〉
〈そりゃあ、大河本人が話したから――――――――〉
〈ああー!?じゃあ、その大河出せよ!呼べよ!証拠出せや!!〉
罵声に続く、何かを蹴る音。
〈聞いた本人が来なきゃ、話になんないだろうが~?なぁ長谷部君?〉
〈こ、この野郎・・・・!〉
〈やめろ、悠斗(ゆうと)!〉
よぉーく、わかった・・・・・!!
(なぜ、カンナさんが、円城寺君が、あそこまで嫌っているのか・・・!!)
聞いていて、これだけムカつく会話も珍しい。
なによりも、顔が見えなくても、電話口で調子に乗っている男の様子が手に取るようにわかった。
だから、その現状をぶち壊してやった。
「いいえ、庄倉愛雄(しょうくらまなお)本人で間違いないです。」
〈〈へ?〉〉
〈なっ・・・!?〉
私の言葉に、いい感じで息を飲む庄倉の吐息が伝わった。


