彼は高嶺のヤンキー様(元ヤン)



新たに発覚した事実に、ツッコミが追い付かない。





「あはははは!まさに、巻き込まれただな~?」





これに瑞希お兄ちゃんは、軽く笑いながら言った。

そう語る瑞希お兄ちゃんの口調はどこか呑気。





「感謝しろよ、凛!これでも俺は、オメーが巻き込まれないようにしてきたんだぜ?」

「え?ど、どういうことです?」

「おう。俺らで、凛に近づかないようにバリヤーしてやってたんだよ。」


「やってたのは、情報規制だけじゃなかったんですか!?」


「素人上がりのひよっ子のオメーに、町中の悪といきなり対面させるのは危ないだろう?」

「俺、町中の悪にロックオンされてるんですか!?」

「ほら、そういう自覚ないところも心配なんだよ~!」





混乱気味に言えば、意地悪な顔で瑞希お兄ちゃんは言う。





「だ~から、凛には内緒で・・・凛がデビューするまでは、バカ共が近づかないように上手くやってたんだぞー?それなのに、オメーが俺と烈司に内緒で、1人でバイク持ち出したりするから・・・計画がパァだぜ!」


「・・・そんなに瑞希お兄ちゃんに迷惑かけてたんですか・・・?」

「あ?」

「だってそうでしょう!?俺にわからないように、火の粉がかからないようにしてくれてたのに・・・・」

「凛・・・」

「僕・・・・最悪ですね・・・・」





聞かされた話の内容を整理した上での答え。

激しい自己嫌悪に、頭が痛くなる。






(危ないと思わせるぐらい、頼りないなんて・・・こんなんじゃ、五日瑞希お兄ちゃんに見捨てられちゃう・・・!)




「ごめんなさい・・・!」






そんな思いで謝った。

これに瑞希お兄ちゃんは、少し間をおいてから言った。






「・・・マジでとるな、ばか。」

「・・・・え?」

「俺らが勝手にしてたことだ・・・凛が気にすることねぇよ。」

「瑞希お兄ちゃん・・・」






そう言う口調は、完全に私を励ますもの。





「だけど、僕・・・余計なことしたんじゃ・・・?」





気遣う気持ちがわかったので聞いてみた。

それに彼は、はっきりとした口調で答えてくれた。