彼は高嶺のヤンキー様(元ヤン)



「自分の不始末は自分でつけます!俺、4代目なんですから!」


「凛・・・」


「わははは!そりゃあ、そうかもしれねぇなぁ~」

「ふむ・・・ある意味、この場合だと自己責任になるな。そうだな、瑞希?」


「・・・凛がそう言うならいいけどよぉ・・・」

「そうねぇ・・・」





百鬼と獅子島さんの言葉もあって、瑞希お兄ちゃんとモニカちゃんも納得してくれた。

身元の検索にかかわる質問を回避でき、内心ほっとする。

しかし、安心するのはまだ早い。





(予定して時間を思いっきりすぎてる!安全を確保してから着替えるから、時間が~~~)





かなりギリギリ!!

親を誤魔化せないかもー!?





(本当に安心するのは、両親をだましとおせてから。)





そう考えながら、瑞希お兄ちゃん達に背を向けた。





「では、お邪魔した!失礼します!」

「あ、待てよ!凛!」





帰ろうとした私に、瑞希お兄ちゃんが声をかける。





「凛、次会う日だけど、できれば早め会いてぇーんだ!」

「え?」


(瑞希お兄ちゃんから、会いたい!なんて~!!)





嬉しいセリフに浮かれつつも、すぐに我に返る。





(今は、彼の言葉に反応しまくってる場合じゃない!)



「凛!今度は、いつ会・・・?」

「すぐです!」

「すぐぅ!?」





申し訳ないとは思ったが、急ぐ私は、あいまいな即答をした。





「すぐに、会いに来ますよ、瑞希お兄ちゃん!」





首だけで振り向き、彼を見ながら言った。





「お酒、ほどほどにして下さいね。烈司さんも、別の方法でアルコール抜きしてください!」

「おい、凛!?」

「さよなら、瑞希お兄ちゃん!烈司さんも、モニカさんも、百鬼さんも、獅子島さんも、さようならー!」


「凛っ!!」





そのまま部屋から飛び出すと、一目散に階段を駆け下りる。

その背後から瑞希お兄ちゃんの声がしたけど、悲しい気持ちでシャットダウンした。


今ならわかる。





(シンデレラが、12時過ぎまでお城に残っちゃった気持ち!!)





きっと、彼女もこんな思いで階段を駆け下りたんだろうと・・・急ぐ気持ちで思った。


明るくなった外を、警戒しながら私は帰った。