彼は高嶺のヤンキー様(元ヤン)



「どうした、凛!?」

「じ、時間が!!」





瑞希お兄ちゃんの部屋の時計の針は、始発の時間を過ぎていた。





「か、帰らなきゃ!」

「え!?」


「すみません!時間なので帰ります!!」


「「「「「はあああ!?」」」」」





絶句した後の私の返事に、5つの音色で絶句する瑞希お兄ちゃん達。





「え?つーか、もう帰らなきゃいけねぇー時間?」

「凛助!泊まったわけだから、急いで帰らなくてもよくねぇーか!?」

「よくないです!!一度家に帰らないと、毒親がうるさいんです!!」





毒は言い過ぎかもしれないけど、内緒で家を抜け出してきてる。

烈司さんと百鬼にそう言えば、獅子島さんとモニカちゃんが言う。





「毒なのか、お前の親は?それならば、家出したくなる理由にもなるが。」

「凛ちゃん、そんなに怖いご両親なの!?ねぇ・・・あたしでよければ、家まで送ってあげようか・・・?」

「え!?」

「だってそうでしょう?みーちゃんから聞いてるけど、変な親御さんでしょう?あたし、虐待されてないか心配だったから・・・一度顔を見ておきたいわ。」

「ええ!?どんな話を聞いたんですか!?」

「子供に気を使わせて夫婦げんかするバカップだとは言った。モニカの言う通りだ。送ってももらえよ、凛!俺はまだ、酒抜け切れてないから・・・モニカ、頼めるか?」

「いいわよ。あたし、ノンアルコールしか飲んでないから。凛ちゃん、モニカちゃんが送って~」


「大丈夫です!」





親切に言ってくれる瑞希お兄ちゃんとモニカオネェさんに、首と手を横に振りながら断る。





「お気持ちだけで十分です!!」

「凛?」

「凛ちゃん!?」

「一人で帰れます!送迎はいいです!!」

「凛、お前また、遠慮して~!?」

「違います!後輩として、先輩に面倒かけられないだけです!!」





手にしたトンファーを素早く折りたたみ、ポケットに入れながら言った。