「けっきょく、素手で喧嘩した方が早いからって、使わずじまいだったな。」
「へぇ~せっかくなのに、もったいないですね・・・」
「じゃあ、凛が使うか?」
「え?」
何気なく言った言葉に、瑞希お兄ちゃんが反応する。
「さすがにそれは、捨てらんねぇからよ〜!凛が使ってくれた方が良いぜ!どうだ?」
笑顔でそう言われると。
「使わせていただきます。」
〔★瑞希の言葉に逆らえない凛だった★〕
「そっか!?使ってくれるかぁ~!?大事にしろよ?」
「はぁーい!大切にします、瑞希お兄ちゃん!」
ヨシヨシと頭を撫でてくれる好きな人に、猫のようにゴロゴロと甘えながら答える私。
「なんでぇーなんでぇー!アダルトグッズ候補は、凛助へ丸投げかよ、瑞希―!?」
「アダルトグッズに変身しかけたのはヌンチャクだろうが、皇助?オメーらの手に渡るよりも、凛たんにもらわれた方が、幸せだろう?」
「れーちゃんの言う通りね~凛ちゃんなら、あたし譲っていいしー♪」
「それ以前に、凛道は使えるのか?」
「あ!?そうだよな!」
獅子島さんの言葉を受け、ハッとしたような顔で瑞希お兄ちゃんが聞いてきた。
「凛、トンファー使えるか?使えない物やっても、仕方ないからよー」
「えーと・・・使ったことがあるので、使い方はわかります・・・」
習っている格闘技・・・空手道場で、何度か触ったことがある。
チアガールがバトンを振るみたいに、くるくる回せた。
もっとやりたかったけど、貸してもらえるトンファーの数が少なかった。
さらに言えば、見た目がカッコイイから、みんなで取り合いになった。
上の学年の子達が独占したおかげで、私が使えたのは数えるぐらい。
「え!?マジか、凛!?カンフー映画みたいに使いこなせるのか!?」
「カンフー映画!?」
「なぁ、ちょっとやってみてくれよ!」
「ええ!?そ、それはちょっと・・・・」
(困る。)
正直、瑞希お兄ちゃんの申し出に戸惑った。


