彼は高嶺のヤンキー様(元ヤン)



密着する2つの体。

何度も抱きしめられたけど、ベットの上は初めて。

なぜか、瑞希お兄ちゃんの体のつくりがはっきりわかるようで怖い。

恐怖とかじゃないけど、初めての出来事に気持ちがついてこれていないのかもしれない。






「み、瑞希お兄ちゃん!」

「うぅ~~~飲めにゃくない~」





名前を呼べば、意味のわからないことを言いながら、私の体を障り始める。





「きゃわ!?ちょっとー!?」

「あ~凛、マジで、ちっちゃいなぁー?腰細いなぁ~でも、胸板は厚いなぁ~?」

「きゃ!?そ、それは~!」


(胸板ではなく、さらしを巻いたおっぱいです!!)





さすがにそうとは言えず、心でツッコむだけにとどめる。

そんな私に、瑞希お兄ちゃんは・・・・





「凛、やわらかいのなぁ~あ~・・・抱き心地良い・・・まるで・・・おん・・・」

「おん・・・!?え!?」

女!?


(バレた!?女の子みたいって言おうとしてる!?)







引きつる顔と、熱くなる体に、瑞希お兄ちゃんの手足が絡みつく。

完全に動けない状態で、彼からの次の言葉を待つ。





「うう~この抱き心地、間違いない!凛は~♪」

「わた、お、俺は!?」


(バレた!!?)





「温水(おんすい)入れたやつ~!」

「・・・・おんすい?」



なにそれ?






静かに聞き返せば、ぼ~とした目で瑞希お兄ちゃんが首をかしげる。






「あれだよ、あーれー!電気代節約で、モニカが美肌にもいいとか言うやつ!」

「え?ますます、なんですか??」


「だーから、あれだよ~!」






わからないと答えれば、笑顔で彼は言った。







「湯たんぽ~~~!!」


「湯たんぽっ!?」

「そーそー!暖かいなぁ~凛は~!」

「なっ・・・!?」


なにそれ!?


(私は湯たんぽと同じ扱い!?)





〔★凛の性別はバレなかった★〕
〔★代わりに凛の乙女心が割れた★〕