彼は高嶺のヤンキー様(元ヤン)



登り切った先に、目当ての場所があった。






「俺の部屋~」

「あ、ここですか?」





ドアに、『瑞希』と貼ってあった。





「て・・・これ、シールですか??」

「あはははは!皇助が持ってきた千社札(せんじゃふだ)ぁー!」

「千社札って、あの千社札ですか?」




〔☆よいこのためのワンポイント解説☆〕
千社札(せんじゃふだ):神社やお寺に参拝をした記念として、自分の名前を書き込んで作るお札のことだよん☆使い方は神社仏閣の柱や壁に貼るの♪今はシールが多いけど、木や金属でできたお札もあるんだよ♪貼る際は、きちんと許可をもらってね!





「持ってきたって・・・千社札は、お寺でもらうものですよね?」




(その千社札を百鬼が持ってきたってことは、彼はお寺に参拝したってこと・・・?)




「そうだぜー!あいつぅ~お参りのついでにぃ、俺らの分も作ってくれてよぉ~土産にくれたんだぁ~」

「あの百鬼さんがですか?」





お参りしたんだ。




(参拝するなんて、意外・・・神様なんて信じそうにないのに・・・)





ああ見えて、信心深いのかも・・・。ちょっと見直したかも。


そう思って聞けば、笑いながら瑞希お兄ちゃんが言った。





「そうそう!ゲーセン機械で作ってきたんだって~!」

「ゲームセンター!?お寺じゃなくて!?」

「ゲーセンに呼び出されてバトルロワイヤルになったのを叩き潰し、それを仕組んだ黒幕のとこまで乗り込んでお礼参りした後に、ついでで作ったんだってよ〜」

「参拝じゃなくて、喧嘩ですか!?」

「おかげで敵は惨敗だって!アハハハ!」

「アハハハ・・・上手いこといいますね・・・・」




前言撤回。


やっぱり百鬼は、百鬼だった。

返ってきた返事に、呆れるしかなかった。



〔★ある意味、期待を裏切らない男だった★〕