彼は高嶺のヤンキー様(元ヤン)



引きつった顔で言えば、後ろに乗っている瑞希お兄ちゃんが静かに言った。





「いや、あれはさっきの奴等じゃない。」

「え?でも、俺達に止まれって・・・?」

「そりゃあ、ノーヘルだから止まれって言ってんだろうな。そうじゃないとしても、俺らが逃げたことは警察無線でこの周辺のパト共に通達されてる。」

「うわ!恐るべし、警察24時・・・!」

「それが仕事だからな~どうよ?ふりきれるか?」





軽く笑った後で、真剣に聞いてくる瑞希お兄ちゃん。





「はい!そうしないと、瑞希お兄ちゃんが、無実の罪で捕まっちゃいますからね!」

「俺もお前もだよ。」





コツンと、後ろから頭と頭をごっつんこされる。





(きゃああ!また、甘々なスキンシップ―!!)





「凛の本気、見たいなー?」






甘えの入った声で言われ、気合が入る。






「おおせのままに!!」




バウン!ババババー!!






景気よく、爆音を鳴らした。





《コラ前ら!とまらんか!》


「結構ついてきますねー!?」

「そりゃあ、あっちもガチだから~・・・・ん?」

「どうしました?」

「やっばいな~増殖したぜ・・・・」

「増殖??」





何のことかと聞く前に、答えがわかった。








ファンファンファン!!

ウ~ウ~ファンファン!

ファンファン、ウウーウ!


《そこの2ケツ!とまりなさい!》

《お前ら、見つけたぞ!》

《止まれガキ共!!》




「増えた!?」

「最初の奴らが追い付いてきたか・・・!」





(こ、これ、増えすぎじゃない!?)





ミラーに収まりきらない数のパトカー。


焦る私と、顔をしかめる瑞希お兄ちゃん。