彼は高嶺のヤンキー様(元ヤン)



「凛、えらかったぞ!女守って敵け散らして!」

「そんなこと!瑞希お兄ちゃんが来なかったら斬られてたから・・・」

「凛。」





今思い直せばわかる。

自分は危なかったのだ、と。



〔★気づくのが遅かった★〕



「また、瑞希お兄ちゃんに助けてもらっちゃいましたから・・・僕はダメですよ。まだまだ未熟者です・・・!」





申し訳ない気持ちで言えば、すっきりとした声で彼は言った。





「そうだな~目上の言いつけ守らなかったからなー?」

「え!?」

「『瑞希お兄ちゃん好きー♪』て言いながら、大好きなお兄ちゃんの言うこと聞いてくれなかったもんなぁ~?」





そう語る顔は、目は、完全に笑ってる。

からかわれてるとわかったけどーーー





「あ、あれは!仕方ないです!置き去りにできません!」





本気で答えてしまう。





(だって、こういうこと、冗談で聞き流せないもん!!)


「あの状況で、瑞希お兄ちゃんを1人を・・・それもゲロまみれのボスキャラ付きで、残していけないですよっ!」

「馬鹿!そこが甘いんだよ!!」





途端に、緩んだ顔が引き締まった。





「え!?み、瑞希お兄ちゃん・・・!?」


「非常時になったら、仲間おいてでも、テメーだけ、行かなきゃならない時もある。逃げ延びなきゃならない場合もあるんだ。」

「非常時って・・・?」


「大事な『なにか』を守る時だ。」





真剣に語る瑞希お兄ちゃん。