彼は高嶺のヤンキー様(元ヤン)



(なにが見捨てるよ・・・!?)




まるで私が、悪いような言い方!






「誰のせいで・・・」





どうしてこうなったのかーーーー!!






「誰のせいで、こうなってると思ってんだ!!?」

「ひっ!?」

「凛!?」






私の声に驚く岡田と、目を見張る瑞希お兄ちゃん。

一気に加速する私の怒り。






「岡田!元はと言えば、お前が瑞希お兄ちゃんを離さないからーーーー!


(だから、こんなことに−−−−!!)


「やめろっ!」






引きはがそうと伸ばした手を、強く叩かれる。






「瑞希お兄ちゃん!?」






助けようとして、拒まれた。





「もう行け!」

「瑞希お兄ちゃん!?」

「何度も言わせるな!1人でバイクに乗れ!」

「そんな!瑞希お兄ちゃんを残して、俺だけ1人でバイクに乗るなんてー!」



(あなたを見捨てていくなんてーーーー)



「バイクで合格貰ったんだろう!?」






私は言い切る前に、彼は話題を変えた。





「バイク、1人で乗れるだろう!?伊織たちも合格出したんだぞ?」

「そうじゃないよ、お兄ちゃん!俺、瑞希お兄ちゃんを見捨てるようなまねはーーーー」



「コラー!!その場にとまってろって言ってるだろう!?」

「さっさと行け、凛!!」

「瑞希お兄ちゃん・・・」




「俺の言うことが聞けないのか4代目!!」

「っ!?」




鬼気迫る顔で、思いっきり脅迫めいた顔で言われた。

だけど・・・





(目が・・・・)






私を見る瞳は違う。

優しく色を帯びている。









「凛!俺に構わず、早く逃げろ!!」

「っ~~~~!!」



出来ない。


出来ない!出来ない!!出来ないっ!!



(できないって言ってるのにこの人は・・・・)





「早くしろ、凛!」





(なんでやれって言うの・・・・!?)





”凛、お父さんに言ってよ。たまには~・・・・”

”凛がお母さんに言ってくれ。いい加減に・・・”






フラッシュバックでよみがえる。

昔、両親から言われた悪口の代行。








(なんで、私にやれって言うの・・・!?)




「なんで・・・・!?」

「なんでもくそもあるか!!命令だ!行け!!」






罵声のように言われ、私はきつく拳を握る。

唇をかみしめて、瑞希お兄ちゃんに背を向けた。