彼は高嶺のヤンキー様(元ヤン)





「おい、お前!どこ行く気だ!?」

「そこのマスクの少年!大人しくしないと、ただじゃ済まんぞ!」


「っ・・・!?」



マスクの少年・・・



(・・・私のことか・・・)







ゲロまみれの男はともかく、私を見ながら怒鳴るおまわりさん達にショックを受ける。





「止まりなさい!逃げればその分、罪が重くなるぞ!」

「無駄なことをするんじゃない!悪ガキが!!」



悪ガキ。



(それって、私のこと?)






私はなにもしてないのに、そう決めつける大人。

いきなり襲われた被害者なのに、加害者扱いする。







(・・・見てなかったくせに・・!)






現場を見てもいないのに、警察は私達が悪いと言う。

私を少年だと判断し、悪だと判断した。






(それが正しい大人のすることなの・・・!?)






なにが良いのか悪いのか・・・わからなくなる錯覚。

そんな私に、地べたを這っているクズが話しかける。







「うう・・・凛道テメー!1人で逃げる気か!?」

「に・・・!?」

逃げる?






「先代置いて逃げるのが龍星軍流かよ!?」



なに言ってるの?





(私が瑞希お兄ちゃんを残して逃げるわけが−−−−!?)






「テメーは黙ってろ、クズが!」

「ぎゃん!?」


「瑞希お兄ちゃん!?」






おまわりさん達とは違った意味で騒ぐ岡田に、再び瑞希お兄ちゃんが拳を入れて大人しくさせる。





「凛!クズに惑わされるな!」

「で、でも!」

「じ、事実じゃねぇか!?親とも同じ、先代を見捨てようと−−−!」

「黙れ!」

「ぐぇ!?」






岡田がなにか言う前に、バキボカと殴る瑞希お兄ちゃん。

それだけ叩いてるのに、瑞希お兄ちゃんを離そうとしない毒蝮の総長。

その様子を見ていたら、カチンときた。