彼は高嶺のヤンキー様(元ヤン)



「おわ!?なんだよ、凛!?急にバイクとめやがって!?」





急停止させた私にカンナさんは文句を言う。

だけどこっちは、それどころじゃない。




「カンナさん、今、何時か、わかります?」

「あ?時間?今は・・・4時過ぎだよ!」

「やっぱり・・・変だ。」

「何が??」




カンナさんの問いに私は説明した。





「この時間・・・近くにある大型スーパーがタイムセールスをするんですよ。それに合わせて、ここの道も混むはずなんですが・・・・」

「主婦かお前は!?何その情報!?」

「瑞希お兄ちゃんから聞きました。いつもなら、スーパー袋やエコバックを持った人達を見かけるのですが・・・!」






車はもちろん、バイクが一台も走っていない。






「無人なんて、初めてです・・・」

「言われてみれば・・・おかしいな。」





私の話を受け、カンナさんも周りを見渡しながら言った。





「夕方に乗り物が走ってないのは変だよなー?人間もいるにはいるが・・・どいつもこいつも、やけにあたしらに注目してないか??」





歩道を歩く通行人達は、こちらにわかるぐらい私達を見ている。






「・・・気づきましたか?僕らの進行方向からきている人たちすべてが、こちらを見ていますね。しかも、足早に進んでます・・・」

「ああ!こいつは、もしかして・・・」






ポキポキと、カンナさんが拳を鳴らす。

程なくして、無数のエンジン音が近づいてきた。







ボッボッボッ!


パララ~パララ~!


ブオーブオー!!





「先回りの待ち伏せ&検問の通行止めを、されちまったみたいだね~」

「・・・検問の通行止め?」

「要は、凛を捕まえるために、ポリ公がするような検問を張って、車や単車の侵入を防いでくれてたってことだよ~あ・い・つ・ら・が!」






そう言ったカンナさんの指さす先を見る。

そこにいたのは、さっきまで私達を追っていた集団と同じ特攻服を着た男達だった。