彼は高嶺のヤンキー様(元ヤン)




「鼻筋が通ってて、目がパッチリして、ほっぺも桃色で可愛いですよ。太過ぎず、やせ過ぎずで、ちゃんと体調管理もできてると思いますけど?」

「なっなっなっ!!?お、おんまぇ・・・・!?」

「美人なのは間違いないですよ。それをこびとか、小人だとか、心外です。」




私が説明すれば、ブルブルと震える赤い顔のカンナさん。




(もしかして、私変なこと言ったかな?)




〔★凛の無自覚な『褒め殺し』がさく裂★〕
〔★本人はそのことに気づいていない★〕





そう思った瞬間、彼女はきつく、私の腕を引っ張った。




「このばか!!」

「へ!?カ、カンナさん!?」




あまりの勢いに、体が前後する。

それに構わず、赤い顔で叫び始めるカンナさん。




「このたらし野郎!天然たらし!」

「たら・・・な、なにが??」

「うっせーよ!凛の馬鹿!馬鹿馬鹿馬鹿!天然!!」

「い、痛い、痛い!カンナさん!引っ張りすぎですよー!」





強い力で私を連れていく相手に文句を言う。

それで一度足を止めると、こちらに背を向けたままぼそっと言う。





「あたし、美人じゃねーもん・・・・」

「え?美人ですよ。俺は、そう思ってます。」

「男勝りだから、男も寄りつかねぇーし・・・・」

「それは違うよ、カンナさん。外見しか見てない奴しか引き寄せないより、ちゃんとカンナさん自身を見てくれる人がいいですよ。」

「なんだよ・・・お前、あたしの中身がわかってるって言いたいのかよ?」

「カンナさんこそ。最初に僕に言ったじゃん。僕は信用できる中身だって。」

「そうだっけ?」

「それも忘れちゃってる?結構カンナさんってヒドイね~でも・・・」





こっちをチラと見ている女の子に、にっこりとほほ笑みながら言った。









「イイ女に裏切られるのって、悪い気はしないな。」

「・・・・・ばかやろぉー・・・・!」









私の言葉に、ギロッと睨んだ後で手を離す。

解放されたと思っていたら、腕を組まれた。






「え?」

「行くぞ、凛!」

「カンナさん。」



「お前、天然すぎてほっとけねぇーんだよ!」







そう言った顔は、可愛い笑顔だった。