無残にされた髪が綺麗になっていたので、私はほっとした。
「カンナさんの髪の毛・・・よかった!ちゃんとしたんだね?」
「へへへ・・・まぁーな。あんがとよ。」
照れくさそうに笑うと、そのまま私の隣に移動する。
「なぁ、隣に座ってもいいか?」
「え?あ、ああ!どうぞ!」
そう言って、お店から持ってきていた紙ナプキンを出す。
(ここって、座るところないから、直に座ると土やほこりで汚れるんだよね~)
ただでさえ、お兄ちゃんと会う時の服は内緒で洗濯をしているのだ。
洗濯時間がかかるような汚れは避けたい。
「はい、座っていいですよ。」
カンナさんが座りたいという場所にもナプキンを敷く。
これに相手は、目を丸くした後で。
「お前・・・・・・・やっぱり変だけど、良いやつだな。」
「へ・・・?」
「ひひひ!あんがとー!」
気になる単語を発したけど、笑顔でそう言われたら何も言えない。
とりあえず、話題を変えた。
「ところで・・・どうしてここに?ああ、そうか・・・ここはバイクの練習場でしたよね。カンナさんが来るのもおかしくないですね。」
「あ?なんだそりゃあ?バイクの練習?」
「はい。カンナさんも、バイクに乗れないから練習しに来たんでしょう?」
「乗れるわ!つーかお前、あたしが運転してるとこ見ただろう!?」
「あ、そういえば・・・」
「かぁー!マジで、天然入ってんな!?あたしね、あんたがここにいるってモニカ先輩から聞いてきたんだぜ?」
「え!?モニカちゃんから?」
「モニカちゃん?」
私の言葉に、カンナさんの眉がピクリと動く。
笑顔だった顔がゆがみ、鋭くなった目が私を見る。
「オメーよぉ・・・・5つも年上の先輩を、『ちゃん』付けで呼んでんのかよ・・・!?」
「え!?だって、モニカちゃんが、そう呼ばないと駄々をこねて大変だから~」
「はあ!?駄々をこねるぅー!?」
事実を伝えれば、また表情を変えるカンナさん。


