彼は高嶺のヤンキー様(元ヤン)




「俺が!」

「あーたーしー!」

「ワハハ!俺様だ!」

「俺が良いよな~凛たん?」

「えーと・・・」




個人的には、瑞希お兄ちゃんを最初に乗せたかったけど・・・


(慣らしもしないで乗せて、怪我でもさせたら、申し訳ない・・・!)





という思いから、口を堅く閉ざした。

だって、最初が良いけど最初は危ないから遠慮してくださいなんて・・・他の人の手前、言えないじゃん?



〔★さりげなくひどかった★〕





「見苦しいぞ、お前ら。じゃんけんで決めろ。」

「イオリン!」

「いいだろう!望むところだぜ!」

「瑞希お兄ちゃん・・・」

「瑞希がそう言うなら異議なし。」

「ワハハハハ!」





こうして、獅子島さんの意見を瑞希お兄ちゃんが採用。

じゃんけんで順番を決めることになったけど・・・・




「なんだよ?伊織もやるのかよ?」

「悪いか、瑞希?」




採点係のはずのお兄さんまで、私の後ろに乗るためのじゃんけんに参加してきた。




「イオリン最後でいいでしょう?参加する意味あるー?」

「大ありだバカ者。」




モニカちゃんの言葉に、ため息交じりで言う獅子島さん。





「凛道が誰も飛ばさないで運転できると信じているからこそ、参加するんだ。怪我をしそうな運転だとわかっていれば、誰が加わるものか。」

「獅子島さん!」

「伊織!」




相手の意外な一面に、感動する私と瑞希お兄ちゃん。





(怖そうだったけど、いい人だ!この人、第一印象と違っていい人だった!)


「獅子島さん!そこまで、僕のことを~!」

「おう、見直したぜ伊織!」





嬉しい気持ちお兄ちゃんと一緒に言えば、煙草に火をつけた烈司さんがボソッと言った。






「といいつつ、本心は?」


「出来ると信じて乗った者の期待を裏切った場合、それ相応の仕置きが必要だろう?そうなったときのお子様の顔が見ものでな・・・・!!」

「伊織ー!?」

「すっごい、ドス黒いこと考えてた!?」


(前言撤回!!こいつは、やっぱり怖い人だ!!)




〔★しかも、ゆがんでいる★〕




どんなに、愛しい人の友達とは言え。

怖い人は怖いのだと、私は心に刻み込んだ。