彼は高嶺のヤンキー様(元ヤン)



動いていたバイクが、赤信号で止まる。

それに合わせて声をかけた。





「瑞希お兄ちゃん。」

「んー?どうした?」


(瑞希お兄ちゃんと烈司さんは・・・本当に・・・・?)




聞いてみた。




「瑞希お兄ちゃんと烈司さんは、両親が離婚したことによって生き別れた双子の兄弟だったんですね。」

「お前さっきの話を、そういうストーリーで組み立てたのか!?」




〔★凛なりの判断だった★〕



可能性のある話をすれば、グルリと首を回して私にツッコむ瑞希お兄ちゃん。




「え?違うんですか?」

「違うわ!!」





完全否定される。

さっきみたいな、真っ赤な顔で言われた。

その姿を可愛いと思いながらも、素朴な疑問は消えない。



「じゃあ、なんで?」

「あ?」

「何で兄弟って言われるの?」

「うっ。」



お世話したはともかく(?)、暮らしてたは?





「兄弟って言われるだけの『理由』があるんですか・・・?」

「っ・・・!」




私の問いに、赤い顔のまま視線をただよわせる瑞希お兄ちゃん。





(・・・・話す気配がしない。)




やっぱり、私には教えてもらえない?





「・・・僕には・・・言えないみたいですね・・・」




寂しい気持ちで、小さくつぶやく。

無理もない。

再会したばかりで、ロクにお互いの情報交換をしてない(私が出来ないのもあるかど・・・)。

元・最強ヤンキー総長という立場なら、軽々しく、自分のことを私みたいな新参者には言えない。

そう思ったんだけど・・・






「はあ!?そんなことねぇよ!」

「瑞希お兄ちゃん?」






途端に、瑞希お兄ちゃんから大声があがる。







「つーか、言えないとかそう言うんじゃなくて~~~!あーもー!」






一声唸った時、信号が青に変わる。

それに反応するように、バイクが急発進した。








ブロロロロン!!



「わっ!?」

「そうじゃねぇんだよ!」




エンジン音にも負けない音で瑞希お兄ちゃんは言った。