彼は高嶺のヤンキー様(元ヤン)



「キャハハ!そうやって照れるところが可愛い~!てことは、凛ちゃんの今日の練習は中止よねー!?」

「嬉しそうに言うなよ、モニカ。」

「なによ!バイクばっかで、凛ちゃん可哀想じゃない!息抜きがいるでしょう~?」

「お前相手じゃ、生気抜かれるわ。・・・言っとくけど、あんまりいじるなよ。」

「え!?ということは、凛ちゃん来てるのー!?」

「お前のえじきになると思えば、残念だけどな。」

「やったぁ~!じゃあ、今日はあたしが独り占めー♪凛ちゃん、今モニカちゃんが行くわよ~!」

「おい、モニカ!!凛たんに妙な真似したら、瑞希がマジギレするからな!?変なことすんなよっ!?」

「きゃははは!れーちゃんだって怒るんでしょう~心配なら、さっさとバイクを直してから、いらっしゃーい!」



烈司の忠告を笑い飛ばすと、スキップしながら彼の視界から消えた。







(マジで、手ぇ出さなきゃいいが・・・)



その時のことを思い出しながら、ため息をつく烈司。

吐息と一緒に、煙草の煙を吐き出す。

瑞希が、凛を溺愛してるのは間違いない。

悪い子ではないので、可愛がりたくなる瑞希の気持ちはわかる。


(・・・モニカが凛たんにちょっかい出してなきゃいいけどな。)


そんなことを考えているうちに、店の裏口へとたどり着く。

表口は、お客様専用。

自分達は裏から出入りしている。





「おーい、凛たん!バイクの修理終ったぞー!」



店の中にいる凛に向け、呼びかける。

室内へと向かいながら言えば、




「本当ですか!?」




返事が返って来た。

嬉しそうな声に、烈司の気分もよくなる。





「おう!おかげで、オイルまみれで、服が悲惨だぜ~」

「あ、本当ですね。ひどい服。」




そう言いながら出迎えた凛は・・・




「そのままじゃ、いけませんね。」

「!?」



フリル100パーセントのふわふわ衣装を着ていた。





「早く着替えてください。」

「お前もだっ!!!」






真顔で言ってくる相手に、烈司も真剣に返事をする。

同時に、あまりの変貌ぶりに、彼のくわえ煙草がロケットのように飛んだ。