忙しい合間をぬって、瑞希お兄ちゃんは私の練習に付き合ってくれる。
瑞希お兄ちゃん、私のために、バイク通勤を一時休止してくれている。
そんな彼に答えるためにも、私はバイクをマスターしなければならないっ!
「じゃあ、試しに二人乗りの練習するか?」
「え!?それはちょっと・・・」
不安がある。
だってこの前、瑞希お兄ちゃんを乗せたけど・・・
「飛んじゃったから・・・・」
「なんだよ?まだ気にしてんのか、凛~?」
気まずい気持ちで思い出しながら言えば、呆れたように瑞希お兄ちゃんが言う。
「あのなー!初めてだったから、ああなっちまったのもあるんだ。いつまでも、気にしてんじゃねぇーよ!」
「でも・・・」
「瑞希の言う通りだぞ、凛たん。ウダウダ考える前に、実践してみろよ?」
「烈司さん・・・」
「そうだ!いいから、俺を乗せて走れっ!」
「いいな、凛?」
「う・・・・わかりました・・・」
2人がかりで言われ、多数決で私は負けた。
こうして、かなり不安がったけど、瑞希お兄ちゃんとの2人乗りを承諾した。
「お兄ちゃん、危なくなったら、逃げてくださいね?」
「だったら、危なくならないように努力しろ~!」
私の後ろに乗りながら、彼は苦笑いする。
(こっちは笑い事じゃないんだけどなぁ・・・)
それでも、瑞希お兄ちゃんを乗せて走る以上、安全運転を心がける。
緊張しながらエンジンをかける。
バルルルル!!
上手くかかった。
「いいぞ、凛!」
ちゃんとできた私に、瑞希お兄ちゃんが満足そうに言う。


