彼は高嶺のヤンキー様(元ヤン)



(6年前と変わらず、まつ毛長い。なんで、こんなに肌白いんだろう?髪サラサラ!ヤバすぎー!!)




「・・・というわけだから、やってみろ。」

「はっ!?はい?」




ぼんやりしていたので、聞き逃していた。

とたんに、瑞希お兄ちゃんの顔が怖くなる。




「あんだ、テメー?真面目に聞いてなかったんか・・・!?」

「えっ!?と、とんでもない!」




反射的に首を振り、ハンドルを握る。

そして、でたらめに動かした。






バウン!!






それがよくなかった。




「きゃ、ああああああああ!?」

「うおっ!?」



「瑞希!?」

「凛ちゃーん!?」





ギュルルル!!

バーーーーーンっ!!







「「あああーーーー!?」」





「飛んだ!!」

「見事なまでにな。」




びっくりする百鬼と、しみじみする獅子島さんの言葉通り飛んだ。







「またかよお前らぉー!!?」






これに、2度目のぶっ飛びを目にした烈司さんが、ツッコみ風に絶叫した。






「ぎゃあああああ!!」

「うああああああ!?」




こうして私は、再びお兄ちゃんと単車と一緒にダイブした。

バイクは、後輪が浮かんだ状態で一回転する。





「いっやあああ――――――――!?」





重いバイク。

前回と違って、重量に反する飛び方をした瑞希お兄ちゃんの単車。




「あああ!!」



(このままじゃ私、バイクに挟まれて死んじゃう!!)



「やだよぉ――――――!!」

「凛・・・・っ!こ、このっ!!」





思わず出た言葉。

私の声に反応するように、背後から手が伸びる。






「えっ!?」


(瑞希お兄ちゃん!?)





「――――――捕まえた!!」






投げ出されそうになった私の体を、瑞希お兄ちゃんが抱きしめる。





「あっ・・・!?」

「手ぇ離せ凛!」

「ひっ!?はいっ!」





怒鳴られ、驚いて手を離す。

ハンドルから手を離すのと入れ替わりに、彼は私を抱いたまま単車を蹴る。






「オラぁ!!」

「ひゃ!?」



取り飛ばした反動で、私達はバイクから離れられた。










バルルルルッル!!







「ぐっ!」

「い、たい!」





2人そろって大地へと避難。

本来ならば、バイクの下敷きになっていた私。

すんぜんのところで、瑞希お兄ちゃんに助けられた。