彼は高嶺のヤンキー様(元ヤン)



瑞希お兄ちゃんの言うように、むなしく宙ぶらりんになる私の片足。

このままではいけないと思ったので、協力をあおいだ。



「あの・・・サドルを回して下げてもいいですか?」

「バイクと自転車を一緒にするな。」




真剣に頼めば、割と真面目に瑞希お兄ちゃんに断られた。



「ぶっははははは!!」

「サ、サドルだってー!!」

「え?えっ?」



お腹を抱えて笑いだす烈司さんと百鬼。

意味がわからなくて目を見開けば、苦笑いしながらモニカちゃんが言う。



「あのねー凛ちゃん・・・バイクは自転車と違って、高さ調整できないのよ。」

「えっ!?」

「『えっ!?』じゃないぞ、お前・・・!ハンドルを変えたり、座ってる場所を後ろにずらすことはできるが・・・凛道、本当に何も知らない素人なのだな・・・。」



私の反応を見て、ため息まじりに獅子島さんが嘆く。

そして目だけで瑞希お兄ちゃんを見る。

それに瑞希お兄ちゃんは、舌打ちすると言った。




「うるせーぞ!オメーだって、最初から乗りこなせたわけじゃねぇだろう!?」



そう怒鳴ると、片足をプルプルさせている私の方へとくる。



「心配すんな、凛!背が低くても、大型のバイクには乗れる!気合と根性があればできる!」

「ほ、本当ですか・・・!?」

「おう!片足しかつかなくても、技術があればカバーできる!今日から俺がしっかり教えてやるからな!?」

「は、はい!頑張ります!!」




意気揚々と言ってくれる瑞希お兄ちゃんに、私もやる気が出る。


やれそうな気がした。