彼は高嶺のヤンキー様(元ヤン)


なんて言われるかわからない。

突然、ダークな話をしたから、引いてるかもしれない。

彼がどう感じたか。



(私をどう思ったか。)



視線の先の瑞希お兄ちゃんは、私の話が終わっても微動だにしない。

変化はないけど、その眼が違った。

考え込むように黙っていた。

しばらく、無言だった後で・・・






「今は?」

「え?」




短く聞かれた。






「俺に顔見られて、お前は俺を殺したい?壊したいか?」




当然上がった疑問。



(ああ・・・そうだよね。そうなるよね・・・そうきたか・・・・)



ドキッとはしたが、焦る気持ちにはならなかった。

深く綺麗な色の目が私を見ている。

ずっと見ていた、見られたい。






「あなただけは別です。」




少しだけ顔を寄せてから、素直な気持ちで告げた。



「恐怖で絶望していた『僕』を助けてくれました。『僕』を初めて理解してくれ、受け入れてくれた。」



初対面の子供の面倒を、辛抱強く見てくれた。

慰めて、癒してくれた。



「真田瑞希さんが『僕』を殺すことはあっても、『僕』はあなたを壊せません。」



自分でもびっくりするぐらい、気持ちが落ち着いていた。




「今、見られても大丈夫でした。やっぱり『僕』には、瑞希さんは絶対なんです。」




別の誰かがしゃべるように、考える間もなく出てきた言葉。




「『僕』の大事な人です。」




私の言葉で、瑞希お兄ちゃんの眉間にしわが寄る。





(・・・・・今の発言こそ、気持ち悪かったな。)



考えてみれば、6年も探し続けていた時点でアウトかもしれない。

だけど、仕方ないじゃん?

お礼が言いたかったし、また会いたかった。

もう一度、話したくて、甘えたくて・・・





(好きになったんだもん・・・!)





恋心まで、規制されたくない。