彼は高嶺のヤンキー様(元ヤン)



「凛の事情はよくわかった!店の手伝いも・・・遠慮することないからな?」

「え?」

「凛さえよければ、手伝ってほしいっていうか・・・・バイトの給料じゃなくて、小遣いって形で・・・どうかな?」

「お、お小遣い!?」



(瑞希お兄ちゃんからお金をもらえって言うの!?)



「いえ!それはさすがに、申し訳ないですよ!」

「なんで??凛だって御年ごろだろう?そんな親なら・・・小遣いもらってるかも怪しいぞ?」

「うっ!?」



マズイ!

親を悪いキャラに仕立て過ぎた!?



「凛、瑞希がそこまで言ってんだ。もらって損はないだろう?」

「だ、大丈夫ですよ、烈司さん!本当に、僕は、平気だから・・・!」

「だってよ?」

「凛・・・」



半目で、聞いたか?という顔で瑞希お兄ちゃんを見る烈司さん。

それで一気に、瑞希お兄ちゃんの顔色が悪くなった。



「なんでだ、凛・・・?なんでそこまで、頑(かたく)ななんだ?」

「だ、だから・・・お手伝いでいいです。」

「俺、そんなに貧乏そうに見える?貧しそうか??」

「それはないですっ!べ、別に僕、お金はちゃんと持ってます!だから、お金の心配しなくていいです!」

「え!?お前お金持ちの子!??」

「え!?いえ・・・どちらかといえば、一般階級ですね・・・」


「本当かよ?」




疑いのまなざし。

ときめきながら、どうしようかと思う。

瑞希お兄ちゃんの側にいられるなら、何でもする。

だから、大事な瑞希お兄ちゃんからお金は貰えないから・・・!」

むしろ、『金を払ってでも近くにいたい!!』が本音!!




「ぼ、僕、未熟者だから!修行も含めて、瑞希お兄ちゃんの側で勉強したいので~」




苦し紛れで言った一言。

次の瞬間、パンっと音がした。




「その手でいくか。」

「「え?」」



言ったのは、烈司さん。

さっきの音は、手を叩く動作によるものだった。





「そういうことなら、授業料ってことにしようぜ。」


(授業料??)


「なにのですか・・・??」




私の問いに、彼はニヤリと笑う。

その笑みに、良い予感と悪い予感の両方を感じた。