彼は高嶺のヤンキー様(元ヤン)


好きな人を身近で感じられる幸せ。

瑞希お兄ちゃんの体から発せられる良い匂いと、暖かいぬくもり。

それを独り占めできる喜び・・・!!



「つーか、お前らさ、俺の手を巻き込んで抱き合うな。」

「あ。」

「れーじ!」



その言葉で、私達の間に挟まっている手に気づく。



(ヤバい!)



胸に触れていないとはいえ、近い距離にあった手。


(バレてないかな?)


あまり近づかないように気をつけよう。


(バレると、危険だもんね。)



〔★だったら、瑞希に抱き付くのも危険だ★〕



未練はあったが、挟んだままにするのも悪いので私達2人は離れた。

自由になった手を振りながら、烈司さんは言う。



「とりあえず、凛たんは・・・親に俺らのこと聞かれると、面倒にはなるわけか・・・。」

「れ、烈司さん!」

「そういう事情なら仕方ねぇ。瑞希、お前が責任もって連絡係りしろよ?」

「烈司さん!!」



(うまくいった!)



回避できた危機に、安堵する私。

そんな私の側で、頼もしい声が上がる。



「当たり前だ!凛は、俺の可愛い弟だからな!?」

「瑞希お兄ちゃん!」

「ははは!弟というか、弟分だろう?まぁ・・・お兄ちゃん呼びもしてるから、『問題』ねぇけどよ。」



そこでやっと、烈司さんの顔にも笑顔が戻る。

これで、完全に疑いは晴れた・・・!




「凛、もしこれから辛いことがあれば、いつでもここに泊まりに来いよ。」

「え?ここって・・・」

「言っただろう?店舗兼住居だって。」

「えっ!?瑞希お兄ちゃんここに住んでるの!?」

「まぁな。部屋あいてるから、好きに使っていいからなぁ~」




優しく言って、頭をヨシヨシされる。




(やーん!瑞希お兄ちゃんの手、気持ち良い!それ+泊まりに来いって・・・!急接近の予感!)




ゆるむ頬を必死で崩さないようにしていたら、瑞希お兄ちゃんが言った。